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考えさせる授業 ― 卒業生のお母さんの証言

自らのご主人がボーディングスクールの卒業生であり、自身の息子2人をともにボーディングスクールに入学させたお母さんからボーディングスクールの授業について聞くことが出来ました。
これから、機会あるごとに、ボーディングスクールで学ぶ現役生徒や卒業生から、授業、生活、特徴、日本の学校との比較など、現場の声を集めようと思っています。
今回のお母さんはJoanne Rossさんで、カナダのケベック州にあるボーディングスクール、Stanstead Collegeのアドミッションスタッフです。
彼女がSteadstead Collegeのアドミッションスタッフとなって10年、その前はモントリオールにある銀行勤務だったそうですが、そこで知り合ったご主人がこの学校の卒業生であるとともに、母校を積極的にサポートする卒業生組織で活動していたため、ボーディングスクールについて、我が子を通わせる親としての立場と、学校のスタッフという立場からボーディングスクールの授業について語ってもらいました。
彼女はボーディングスクールにおいては、生徒は先生に対しても授業の場で反論ができると言います。それが成立するため、先生は生徒との信頼を築くことを最も重視しているのだそうです。ボーディングスクールの先生は生徒にとって、単に勉強を教えるだけではなく、彼らとともに生活を共にし、時としては、彼らの父親代わり、母親代わりであり、人生の指導者的役割も果たすと言います。
信頼しているから、自由に自分の意見が表明できる、それが否定的、肯定的いずれでも、先生はそれを受け入れて、生徒が納得するようなメッセ―ジを返すことができるということです。
Rossさんに歴史の授業の進め方について聞きました。すると、史実の暗記を主に中心に授業を進めるのは10年生までだそうです。11年生、12年生となると、暗記ではなく、歴史上の大きなテーマ、たとえば現代史であれば、「(米ソの)冷戦」、「第一次世界大戦」、「第二次世界大戦」などに対して、リサーチやグループワークなどを通じて、自分の小論文を完成させるということが授業そのものになるのだそうです。それは、日本で考えれば、大学のゼミといった視点ではなかと思います。
彼女は、ボーディングスクールの持つ多様性についても触れました。10か国以上の国から生徒が学ぶボーディングスクールでは、歴史の授業もそれぞれの国の生徒たちが、自らの視点をもって意見を述べ合うことになります。
これも、日本人だけのクラスが当たり前の日本の中学、高校では想像だにできないことかもしれません。
つづく

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