学習イノベーション
今週、Deerfield AcademyからExperimentory at Deerfield Academyという冊子とポスターがオフィスにとどきました。夏休み体験プログラムの宣伝にしては、時すでに遅しですが、この学校の勉強に対する考え方が良くわかる内容だったのでご紹介させていただきます。
その冊子、主題となる文章は次のとおりです。
Innovation happens at the intersections between disciplines, people, & ways of thinking about the world.
Innovationとは革新と一般的に訳されると思いますが、革新の主体はもちろん参加者です。Intersectionとは交差点、disciplineはしつけ、規則規律、など以外で学問領域、分野という意味があります。Ways of thinking about the worldは世界に対する考え方、見方となるでしょう。この3つの要素が交差するところに生徒たちの革新すなわち「劇的な変化」が生まれるということになると思います。
では、具体的には何をどのように学ぶかですが、ポスターには、以下の科目がデザインされています。
Literature
Dance
Philosophy
Physics
Culture
Design
Engineering
Architecture
Film
Music
Art
Science
Electronics
これらの科目をどのようにして学ぶというのでしょうか。3つのプログラムを概説します。
Comedy, Tragedy, & Circuitry:
Theater+Electronics
このコースは電気系と演劇を結合したもので、芸術と科学の関係、そして創造性を喚起するもの。演劇に必要な電気関連の技術および演技とその台本作りにもチャレンジする。
Structures for Society:
Culture + Architecture & Design
このクラスでは文化的な問題について取り上げる。ギリシャ神話について読みパルテノン神殿やギリシャ悲劇について話し合う。ほかの日には、たとえばサッカーについて取り上げその世界的流行の理由や世界のいろいろなサッカースタジアムがどのようにそれぞれの国の文化がそこに反映されているかなどを話し合う。
Storytelling for the Eyes & the Ears:
Music Composition + Film Production
オーディオビジュアルと音楽に関する世界を広げる。映画の基本と音楽を分析する。生徒はこの分野のとても広い範囲での学習にチャレンジする。それは基礎から作品つくりまでにわたる。この体験のなかで、音楽家と映画製作者が共有する独創性、組織力、構成力などを学ぶ。
Deerfield Academyといえば、アメリカボーディングスクールを代表する進学実績を持つ学校です。この学校のサマーでは、上記のような学習と芸術を組み合わせたようなプログラムが行われているのです。
日本では、夏期講習といえば、学力増強、集中学習など勉強の日々が想像されますが、アメリカのテンスクールズでは、みな創造力、想像力、独創性を発見するためのプログラムが盛んです。
夏休み、勉強から少し離れて、自分の興味のある分野について楽しみながら学習をする、これはDeerfield Academyだけでなく、アメリカボーディングスクールのサマースクールの基本となっていると思います。
さて、このプログラムは英語で行われますので、当然、日本語同様に英語が話せることが参加の必須条件になります。そのためには、中学校からの留学が必須となります。