留学スタート数ヶ月が運命の分岐点!? 留学コンサルの日常。
今年も急にジメジメとした季節がやってきました。
つい先日まで、週末ともなれば、庭先でコーヒーを飲みながら読書をする贅沢なひと時を過ごせていましたが、今では蚊との戦いになるのでおとなしく家の中で過ごすようにしています。
留学コンサルタントとしての仕事といえば、6月は9月からの留学に向けた生徒たちの準備と来年の進学に向けた生徒たちのキックオフの時期が重なるタイミングで年間の中でも慌ただしい時期となります。
一見、毎年同じルーティーンに見えるこれらの仕事についても、生徒が変われば状況も毎年のように異なります。私のサポートをしている子供達の状況は実に多彩で年齢層もさまざま、置かれた環境もさまざまです。
そして、定期的に留学中の生徒たちと面談をしていると、彼らの抱える課題や悩みも本当にさまざまであることが分かります。
私のブログを読んでくださる読者の方々は、留学生の生の声、そしてご家族の生の声を知りたいという想いからこのブログに辿り着いた方も多いと思いますので、そんなリアルな部分について、ブログでも定期的に触れていきたいと思います。
今回、お話をする生徒はアメリカのボーディングスクールで初めての留学をスタートさせてまだ数ヶ月という生徒。
英語力についても日本の通常の教育を受けてきた一般的な日本人の英語レベルで、コミュニケーションや留学前の心構えについては一緒に準備をしてきましたが、それでも現地に行って実際に生活をしてみると面食らう事は沢山ある様子。
特に最初に1ヶ月はとても辛かったとのこと。根が真面目な生徒であればあるほど、そして留学で何かを成し遂げたいと思っている生徒ほど、最初に1週間の自分の「不甲斐なさ」に幻滅してしまう事があります。
今まで育ってきた日本とは全く異なる文化圏、言語も違えば、当然のことながら今まで普通にできていた事が出来なくなってしまう機会も沢山出てきます。
本来であれば、英語の学習をして1日でも早く授業についていきたいと思っているのに、日々の生活さえままならない・・・。これは焦ります。そして、それを相談できる仲間もいなければ、心の許せる家族もそばにいない。そうなると、途端に子供達はホームシックに陥ります。
昔であれば、エアメールで実際にメールが届く頃には状況も改善している事が多かったですが、今の時代はすぐに遠くに住む親とお話が出来るので、尚のこと家族と会いたくなる、日本が恋しくなります。親もそんな子供の姿を画面越しに見ると気が気ではありません。
そんなタイミングで生徒やご家族から私のところに連絡が来ます。私にとっては本当に多くの生徒たちが同じ道を辿っているので、その状況自体を深刻に捉える事はありませんが、ここでしっかりと対処をしないと、今後も間違ったアプローチでの留学、親御さんとのコミュニケーションが習慣化してしまうことにもなるので、教育上、重要な局面と捉えています。
これを言っては元も子もありませんが、ホームシックについてはある程度時間が解決してくれます。事実、この子は現在、留学スタートをさせて数ヶ月ですが、すでに「留学が最高に楽しい」と笑顔で伝えてくれました。
こうなる事は予想ができていたので、後はコミュニケーションや人間関係が好転してきているタイミングでしっかりとした、アカデミックな部分での引き締めと、本来の留学目的の再確認作業が大切になります。
楽しさが上回り、英語力についても日常のコミュニケーションができるようになると当初の不安は消えて、そこからは気持ちの部分で上り調子になりますが、気持ちの高揚感から長期的な目的をしばし忘れて、今を楽しむスタンスになる子供達がとても多いです。
ここで切磋琢磨できる友達を作るか?、あまりよろしく無い影響を与えるお友達と時間を過ごすか?、英語でのコミュニケーションに特化して伸ばしていく選択肢を取るか?今後の進学に備えて、アカデミックな英語をマスターするためにもう一度、文法やライティングなど一見、不効率思える英語学習の時間をしっかりと取るのか? それこそ、運命の分かれ道が最初の数ヶ月で訪れると言っても過言ではありません。ここで習慣化された生活パターンは今後の留学生活パターンに大きな影響を与える事は間違いありません。
親としてコンサルタントとしてできる事は、要所要所でしっかりと子供の留学における立ち位置を確認して、出過ぎず離れすぎず、彼らを正しい方向に導いてあげる事が留学成功には必須の要素となります。
その為の、黄金ロジックは?と聞かれれば、Depends… それぞれの子供の特性や性格によって、その対応策はことなるというのが実情でしょう。