英語圏の国々 - キリスト教について
先週は、学校訪問でニュージーランドのダニーデンに滞在していました。北米、イギリスと同様にこの国の言語は英語です。アメリカともイギリスとも違う英語ですが、その発音の違いも数日で慣れます。
ダニーデンは人口10万人ほどの小さな街ですが、ニュージーランドではオークランド、クライストチャーチ、ウェリントンにつぐ主要な都市です。オタゴ大学が街の真ん中にあるこの学園都市に数日ですが滞在すると、英語圏の都市の特徴を明確に感じることができます。それは、教会です。
私が訪問する都市には、必ず大きな教会があります。都市だけではありません。アメリカの田舎の小さな街、集落といった地域にもやはり立派な石造りの教会があり、それが町や地域のランドマークとなっています。
北米のボーディングスクールにおいては、どこの学校にも生徒たちが集まる講堂とは別にチャペルが多くの学校にあります。それは、ニュージーランドにおいても同様で私立オリジンの統合学校には、チャペルがあります。ダニーデンの空港には、お祈りの部屋(Prayer Room)がありました。
私が訪問する学校には、それぞれの建学の精神や理念がありますが、おおよそが誠実、協調、努力、共感などであり、その大元は聖書などから引用されていると思います。そこに敬虔なクリスチャンの精神をそのバックボーンに持っていることがよく理解できます。
英語圏の生活の基本ルール、すなわち生活倫理はキリスト精神によって教によって学ば、作られている一方で、日本の知識階級においては、あえて無宗教という人が多いことが、英語圏の知識階級の人々には「驚くべきこと」と捉えられるのかもしれません。
これからの時代、各国の文化と社会を支えている倫理的バックボーンの認識と理解はとても重要ではないかと思います。特に、現代は世界のいろいろな宗教が求めている人々の平和的な生活、幸せの概念などをアプローチや条件の違いを認めつつ共調する必要があると思います。
そのためにも、若いうちから異文化に接しておくこと、違いを認め、自己主張や自国の文化の説明もできることなどが、私は日本の未来を創ると思います。