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外からみる日本5 石の上にも三年

日本では一旦学校に入学したらそこを卒業することは当たり前とみなされますが、英語圏ではそのような「当たり前」は存在しないと言っていいと思います。本人の能力がより総合的に高くなれば、入学難易度の高い学校に転校することは彼らの常識です。 あるいは、学校の方針、先生との不仲などからも、日本人からみると驚くほどすんなりと地元の生徒は学校を変えます。
仕事も全く同様に日本とは比較にならないペースで変えていきます。ボーディングスクールでも先生も職員も3年から5年くらいで変わっていきます。日本からの留学生はめまぐるしく先生やスタッフが変わるので、「この学校は大丈夫か」などと思うようですが、2-3年も経てば、人の移動についても日本とは全く違うことに気付くと思います。
私は留学希望者の学校選定に対しては、なるべく入学難易度の高い、チャレンジ校への入学を勧めています。その理由は、日本の生徒の多くがやればできるという精神を発揮して、真面目に粘り強く勉強をするようになること。途中で諦めることなく、学校の機能を生かしながらどうにかして学習面での成果を出せるようにするようになること。生活面では人に迷惑をかけることなく、確実に現場に慣れていくからです。
このシリーズは、「日本人留学生の評判の良さ」ということがきっかけになっているのですが、その特性を異文化のなかで最大限に生かすためには、必ずしも現地での常識をすべて受け入れる必要はありません。
日本人の本来持っている特性としての粘り強さ、勤勉性、誠実さ、真面目さを最大限に生かすためにも、できれば入学した学校で生活面、学習面での成果を出してもらいたいと思います。それ故に、できるならば、高校ではなく、中学からの留学を検討してもらいたいとも思います。
石の上にも三年を実践して中学校を終了することができれば、その次の高校としてのボーディングスクールは、かなり入学難易度の高いところへの入学が可能となるでしょう。そうすることで、初めて世界的にもランキングの高い大学、たとえばアイビーリーグなどへの入学も見えてくると言えます。
海外の大学の勉強量とその質についていくためには、単なる学習能力や暗記力ではない克己心や自分のテーマへの愛着や使命感が必要になると思います。それらの要素は決して学力テストの点数だけでは評価できないものです。
その意識を獲得するためにも異文化のなかで、自分の国の良い伝統的な考え方を実践することは、本人の将来の大きな自信となると確信します。

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