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日曜コラム 英語で剣道

私の通っている剣道の道場に日本で英語を教えている若い先生が入門しました。
ユカットという名の彼はフィリピンの出身だそうです。
彼が道場に通い始めて9か月ほどが経ちました。
普段は七段の先生について、発声、素振りを入念に繰り返します。
彼はとてもまじめで、先生の指導に従い、基本練習を淡々とこなしていきます。
半年ほどは、トレーニングウェアで練習をしていましたが、
2-3か月前に胴着と袴をつけるようになりました。
まだ、面をつけての練習は、先生から許可が出ていませんが、
この調子で行けば秋ごろには、面をつけての練習が可能になるでしょう。
彼との会話は基本的には英語です。
その彼に「間合い」という相手と相対した時の距離感を教えるのが、
意外と難しいことに気付きました。
まず、竹刀の先が触れ合う距離を「遠間」と言います。
この相手との距離では、相当な身体能力を持った人でないと、
相手に打ち込むことは出来ません。
また、通常ではこの距離からの打ち込みはおおよそ受け手によけられてしまいます。
遠間からお互い20センチほど近づいた間を一足一刀の間と言います。
読んで字のごとく、あと一歩前に出れば打ち込める距離です。
剣道では、遠間で相手を読み、次の20センチから30センチくらいまで
いかに相手を抑えて、あるいは攻め崩して、自分のペースで打ちに行けるかが
最も重要とされます。
ユカットにこの間を説明するのですが、間は英語では、distanceとなり、
遠間はlong distance、一足一刀は、ready distanceと私は考えてみました。
この間が理解できないと剣道にならないといっていいと思います。
しかし、この打ち間は、あくまでも正しく竹刀が振れなくては機能しません。
そこで、先生はユカットに面をつけた相手に対して、
面の打ち込み練習をさせるのですが、手と足の動きが一致しません。
そこで、you have to Synchronize your arm and foot.ということになります。
ユカットとの間合いの説明のやり取りです。
How you keep your distance from your opponent is very important.
When you get to the long distance, and then try to see the opponent.
Don’t focus too much on his Shinai. Again see his eyes so that you will
foresee what he is going to do next. Don’t to be too quick to hit him.
Step forward till your opponent moves.
Be always ready in your mind to move your body forward not your hand and arm only.
間という剣道における日本語は、時間、空間、そして心のバランスを意味します。
三つの要素がかみ合って、一足一刀から攻めの気が生じます。
相手の浮いた間を攻めて、圧倒すれば心技体が一致した打突ができます。
この境地をユカットに英語で説明することよりも、
彼が日本語を理解するほうが早いのでしょうか。
いずれにしても、外国人と一緒に剣道をすることは、とても楽しいことです。

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