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フレンチオープンテニス ― 錦織対ツォンガ

今日の午前3時頃、錦織圭選手対ツォンガ選手の試合が終わりました。
残念ながら錦織選手は4強に残れませんでした。
私は、いちテニスファンそしてプレーヤーとして、
この試合を最後まで観ましたが、
何度となく、「アー」、「オー」と真夜中に大声を出し、
両選手の素晴らしいプレーに対しては、拍手をし、
ここぞというショットが決まった時は、ガッツポーズをもって、
「ケイ」と意識を共有しました。
彼の立ち上がりは、いつもハラハラさせられ、
思わず大きな声を出したくなるようなミスを連発します。
1セットが終わった11時過ぎに、この勝負は決まったとテレビのスイッチを
切ってしまった人も多かったと思います。
第一セットは6-1と錦織のミスばかりが目立ちました。
反対にツォンガのファーストサーブが冴えに冴えて、一方的な試合展開です。
第二セットの中盤で、会場の電光掲示板の下の看板が強風で落ちて、
安全確保のために20分くらいの中断がありました。
この中断で錦織が変身します。
ファーストサーブが入りはじめて60%を超えるようになり、
サービスリターンの確率も上がって、第一セットから引きずっていた、
ミス(アンフォーストエラー)の数が徐々に減っていきます。
結果は、第2セットも6-4で錦織が落とすのですが、
試合の流れは明らかに錦織に傾きつつありました。
第3セットを持ち前の粘り強さと、正確なフォア、バックハンドストロークで
立ち直った錦織選手が6-4と挽回奪取します。
続く第4セット、5-3と錦織がリードしますが、ツォンガも粘ります。
ここで、錦織のサービスがツォンガにブレイクされれば、
おそらく、試合の流れは一気にツォンガに傾くと思われましたが、
そこで、錦織のファーストサーブが入り、エガリテ(ジュース)。
さらに錦織がサーブでポイントします。
このゲーム、最後は、錦織がフォアを決めて、2セットオールとします。
第5セット、錦織の勢いがツォンガを圧倒するかのように思えました。
深夜2時過ぎ、テレビを見ていたほとんどの人が、
錦織のベスト4が確定したと思ったでしょう。
ところがです。なんとツォンガが錦織のサービスゲームをいきなりブレイク。
錦織は1-3のピンチとなり、ツォンガの攻めのテニスのポイントが
決まり出します。
格下のツォンガの大健闘です。
第5ゲームはツォンガがキープ、
錦織はどうなるのか。ここで崩れないのが成長した錦織選手です。
彼は第6ゲームをキープし4-2、ワンゲームダウンと踏ん張ります。
第7ゲーム、ツォンガのファーストサーブが2つ決まり30-0です。
このゲームをツォンガが取り、
錦織は次の自分のサービスゲームをキープします。
5-3でツォンガのサービスがブレイクできるか。
ラリーは錦織が調子を上げて、ツォンガを抑えるようになりましたが、
サーブで優るツォンガが2ポイントリード、
「まだまだやれる、錦織」と3時近くまでテレビを
見入っていた錦織ファンは、思ったことでしょう。
しかし、ツォンガが最後の最後まで、集中力とパワーを切らすことは
ありませんでした。
残念、錦織破れる。
4時間余りのクレーコート(土のコート)の戦いは、
地元のツォンガの勝利に終わりました。
4時間余りの試合でしたが、二人のプレーヤーの栄枯盛衰がぎっしり
この時間に濃縮されていました。
プロでも、アマチュアの初心者プレーヤーでも、ミスが試合を負のものにします。
ミスは、自分が見えていな時に起こります。
この試合、予期せぬ中断で、錦織選手が冷静に自分を見る時間を持ち、
試合が断然面白くなったのですが、ツォンガも最後のセット、
驚異的なほどに自分が見えていたと思います。
ツォンガがフレンチオープンを制するかもしれません。
また、錦織選手には、次の目標に向かって、
今日から始動してもらいたいと思います。
とってもいい試合でした。
彼らの情熱に惜しみない拍手を送りたいと思います。

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