日曜コラム―体のバネと心のバネ
人は年を取ると体力が衰えます。
体のバネは二十歳ころをピークに徐々になくなっていくと言われています。
それに比較すると、心のバネは体力のような加齢による
目に見えるような着実な衰えは無いように思います。
それは、年齢に関係なく急速に衰えたり、
あるいは若返ったりするものかも知れません。
学校訪問の折、同行したドクターをしているお母さんから
伺ったのですが、病気の原因を作っている要素のかなりの部分を
ストレスが占めているそうです。
心の健康がことのほか、重要であることを思い知らされました。
体力の維持と心の力の維持がバランスよく保たれることが理想
でしょうが、現実は理想どおりにはいきません。
特に、社会に出てからは、心と体の健康優先順位よりも仕事のほうが
優先される場合が多いように思えます。
若いうちは、心も体もバネが効きますから無理も出来ます。
そうすることで、ストレスフリーの自分を作り出しているのかもしれません。
体のバネは50歳を超えて維持することには限界があると思いますが、
心のバネはとても柔軟で年齢に関係ないような
評論やコメントに接することがあります。
精神を若く保つことは、素晴らしいことですが、問題解決については、
必ずしも、長い人生経験が功を奏するとは限りません。
問題の本質やその対処手順が若い時よりも見える分、
それに向かう心のバネが徐々に柔軟性を失うことも考えられます。
やることに追われていると、その忙しさで心のバネが
無感覚になることもあるように思います。
自身の持っている経験や知識は、都市と共に人や社会と共有することが
貢献という価値観に繋がっていくのかも知れません。
そうすることで、心のバネの柔軟性を保つことができればと思います。
あくまでも客観的に、冷静に、自身を見つめられたらと思います。