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ノーベル賞3名同時受賞について

3人の研究者が同時にノーベル物理学賞を受賞したというニュースが昨日日本中を駆けめぐりました。世界的な発明である青色発光ダイオードの実用化で、3名の方のそれぞれのコメント等にこれからの教育の可能性を見出しました。
赤崎勇、名城大学教授はインタビューで好きなことをやり続けることの大切さを述べられていました。研究という地道で時間がかかる作業を継続し、社会に役立つ結果を出すために、プロとしてもっともシンプルにして、大切にしなければならない概念と思います。
中等教育機関で学んでいる生徒たちにも同様のことが言えると思います。幸いにも、彼らの多くは自分に与えられた環境に早めになじみます。まだ、「研究」に没頭するような個別の学問的な興味は持っていないと思いますが、ボーディングスクールで規則正しい生活を続けています。そこでつちかわれた学習と生活の規則性は自分が本当に好きなものを発見するのに十分に役に立つと思います。
中村修二、カリフォルニア大学サンタ―バーバラ校教授は、以前に自分が属していた企業での業績評価をめぐり訴訟を起こしましたが、そのことを記憶されている人も多いと思います。テレビのインタビューに答える中村さんを見ていると、流暢に日本語を話しながらも、アメリカの大学で研究する学究者としての自信とその研究環境の素晴らしさがほうふつできます。
日本で所属していた会社での彼の実績評価は2万円だったそうです。古い日本の会社文化体質であれば、それは当たり前だったでしょうが、個人の業績評価の基準を現代に合うようにアップグレードした中村さんの決意と努力は認められました。彼が選んだ研究場所は日本でありませんでした。それがこれからの世界の教育機会のあり方を示していると思います。
天野浩、名古屋大学教授は、テレビのインタビューに答えて、「勉強は好きではありませんでした」と明言していました。そして、中学、高校での理科と物理の勉強が今の基礎を作ったとも言っていました。
そもそも勉強が好きだという恵まれた意識を持っている生徒はとても少ないと思います。覚えることの多い勉強が始めから好きになれないのが普通です。それでも、ちょっとしたきっかけから、自分の「好き」や「興味」を発見できれば、それがきっかけとなって、それ以降の勉強の世界の見え方は変わるはずです。天野さんは、前述の両氏に比較して若い人ですが、精力的に世界を回っているそうです。
ノーベル賞を今回受賞された皆さんを讃えるとともに、これからも一人でも多くの世界に貢献できる日本人を、留学という方法を通じてお世話できたらと意欲を新たにします。

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