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錦織圭選手にみる異文化適応と進展

錦織圭選手を評して、日本テニス協会常務理事の福井烈さんは、「自分が生きているうちに(テニスの)世界4大大会のファイナリストが(日本人で)出るとは思わなかった」と言っています。ベスト16、ベスト8ではなく、ファイナリストです。さらに、錦織選手はUSオープン後、1か月ほどで2つの大会で優勝しています。さきのジャパンオープンでの優勝には、テニス愛好家だけでなく、多くの日本人が錦織選手にこころから拍手を送ったと思います。
錦織選手の活躍が日本の「テニス界」に新たな可能性をもたらしただけでなく、多くの若者に海外で活躍するきっかけを与えることになればと思っています。彼の場合、テニスというスポーツを通じて、アメリカを根拠地として10年余りを過ごしたわけですが、彼の舞台は初めから世界であったと思います。
そこで必要だったのは、技術、情報、そして言葉だったと思います。もちろん、どれも日本国内でも習得できるものです。しかし、そのクオリティーと量は明らかにアメリカのほうが豊富です。もちろん、本人の資質が無ければ、単純な努力だけでは、4大大会でのファイナリストにはなれませんが、ファイナルに進むまでに要する十分な練習、知識、そして更なる練習という環境づくりはアメリカのほうが格段に進んでいます。
テニス留学の環境は、もしかすると中等教育環境にも当てはまるのではないかと思います。すなわち、世界に認められた大学に合格できるための十分な知識、情報、そして技術を習得して、大学トーナメントのファイナルまで進めるその可能性を十分に秘めているのがボーディングスクールの教育であると言うことです。
もちろん、日本で大学トーナメントのファイナルにまで勝ち進み、さらに大学院という延長戦に持ち込むということも考えられます。また、中等教育をボーディングスクールで受けて、その素材を生かして、あえて日本の大学トーナメントでファイナリストになるという考え方もあるでしょう。
いずれにしても、錦織選手は「世界」を相手に戦っています。その彼は、日本人というアイデンティティーを明確に持ちながらも、その生活拠点をフロリダ州においています。スポーツの世界のみならず、これからの若者が社会にでるまでの学歴は、世界が対象になって良い時代ではないでしょうか。

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