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ハーバードに行かせよう―その1

「ハーバード大学にわが子を行かせよう」とあるお母さんは志を立てました。
その理由は、教育のグローバルスタンダードに従ったものか、あるいは、今の日本の教育の現状に不満を抱いてのことかは定かではありません。お母さん自身が仕事で海外と接するようになったからかもしれませんし、そもそも子どもが生まれた時からそのように決めていたかもしれません。
地方に在住だったので、小学校教育は国立大学付属小学校にしました。本人の学友の親の多くが医師でした。空気がきれいで満員電車に揺られることもなく、激烈で子どもの好奇心やいろいろなことへの興味を捻じ曲げることもなく、本人は伸び伸びと育っていきました。
単なる勉強だけでなく、体力をつけるために小学生で組織されたスポーツクラブに所属し全国規模での遠征にも小学校高学年になり参加しました。その練習は厳しくて、お母さんも目を覆うような場面も何度も経験したと言います。本人は、「厳しい」、「苦しい」、「辛い」などの苦情はほとんどなく、コーチの言われた通りに黙々と練習をこなし、スポーツ仲間との遠征旅行も楽しんでいました。
お母さんは本人が中学校に進学すると同時にハーバード大学を目指すための具体的な行動を起こしました。まず東京にあるハーバード大学を目指すための特別プログラムを実施している会社に電話してみました。ところが、彼らの解答は「無理」でした。今まで、お母さんの心の中で温めてきたわが子の教育構想は、具体的アクションのスタートから頓挫してしまいました。
受ける側の理屈としては、中学校からではハーバード大学合格のための準備としては遅すぎるということなのでしょう。もちろん、お母さんとその会社のやり取りの中には、本人の現在に至る学習歴、そして体育、芸術、音楽などに関する実績が含まれていたと思います。また、プログラムを実行するにあたって、地方の場合は通学に問題があるために「無理」だったのかもしれません。
ここで諦めるわけにはいきません。
教育が東京集中型の日本の現状が地方に住む人にとって、ハンディになるなら、それに頼らず、世界の中学、高校を目指してハーバードを目指せばいいとお母さんは考えを切り替えます。
つづく

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