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その6 ボーディングスクール卒業のために

前日のブログでは、学校訪問で留学生が感じる強烈なインパクトを解説しようと思っていたのですが、ボーディングスクールと日本の教育の違いに話が派生してしまいました。学校訪問することの意義に話を戻したいと思います。
第一に、ボーディングスクールの立地条件です。
日本ではなかなか体験できない大自然、英語ではin the middle of nowhereという表現がありますが、まさに「何もないところ」にあるボーディングスクールが日本からの訪問者に与える衝撃はかなり大きなものであると思います。おおよそボーディングスクールの立地に心底感動しているのは、留学する本人よりも彼らの親なのです。広大な学校敷地、贅沢なまでの体育や芸術、音楽施設と設備。とかく治安が問題にされるアメリカで、「これならば生活に問題ない」と留学生のお父さん、お母さんは安心されます。
第二に英語力が皆無であってもやっていけるという自信が持てるかどうかです。
日本で教育を受けた生徒が中学時代から留学する場合、ほとんどが英語力はゼロと言っていい状態です。それでも、留学を本人が決断できるかどうか・・・。学校訪問の効果は、留学を希望する本人が「本当に」英語が話せないということを認識することにあります。施設案内をガイドする生徒が日本人である場合は、親子共々に「英語が話せることは素晴らしい」と感じます。そして本人は「私もそうなりたい」と間違えなく思います。もし、施設案内が現地の生徒であった場合、「英語では相当苦労する」と覚悟します。それでも、「留学しよう」と思えるのは、彼らが若く、意識が柔軟であるからに違いありません。
英語や異文化に圧倒されて、しり込みしてしまう生徒はいません。
むしろ、子どもたちの殆どが、こころの奥底の片隅で、「やってみよう」と小さなともし火のありかを見極めるといっていいと思います。
第三に、ボーディングスクールで達成したいことがイメージできるかどうかです。
What do you want to do?という問いに答えられないのが日本の生徒です。そのような教育を日本で受けてこなかったのですから無理もありません。学校訪問では、訪問した生徒とアドミッション担当者での面接(インタビュー)が行われますが、そこからが異文化への適応の第一歩が始まります。とにかく、どうしたいのか、なぜなのかなど矢継ぎ早に聞かれるのですが、まともに答えられません。そもそも、学校生活でどうしたいなどと思ってみたこともないというのが日本の優等生の現実ではないかと思わざるを得ません。
(つづく)

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