留学コンシェルジュ

言葉を使うこと - 留学生の危機管理3

言葉にかわるものという昨日のブログのテーマですが、その核心は「自分を伝える」ということです。どうしても必要な時に言葉は「学習される」というよりも、「使われる」ということです。それが道具としての本来の言葉の機能です。
しかし、どのようにして言葉を使えるようになるのかという疑問があります。
言葉を使う場所は、教室ではありません。誰に教えられることなく、条件反射的に留学生たちは、全身を使って英語を吸収して、それを吐き出すという作業を日々の生活で繰り返し、繰り返しして意識にあらたなコミュニケーションの手段を定着させていくのだと思います。
「英語のシャワーを浴びる」という表現がありますが、留学の場合、毎日どっぷりと英語漬けになっているわけですから、他に選択の余地はなく、留学した年齢が若ければ若いほど、その環境への覚悟がすんなりと片意地張らずにできるというわけです。
このプロセスですが、私は年に数回、英語力がほぼゼロの生徒と2人だけで学校訪問に行きますが、たかだか3-4日くらいの間に彼らの自己表現のスタイルが変わるのを目の当たりして、人間が本来持っている環境への適応性に感嘆します。具体的に言います。最初の訪問校では、相手から
What is your name?
と聞かれて、「?・・・」
How are you?
「アー、エー・・・I’m fine」
Is this your first day, here?
「エッ・・・・」
というようなことが、起こり得るのが小学、中学1-2年生までの生徒との
学校訪問の現実です。
ところが、最後の訪問校では、同じ生徒が、
Hello, my name is K.K. Nice to meet you.
Oh, K.K, How are you?
I’m good.(握手)
そして何より、笑顔が作れるようになります。学校訪問で生徒たちは
数日間で不安に満ちた自信のない状況から一転して、
あいさつの要領を学んだことになります。
私は生徒と二人で学校訪問をする時は、なるべく日本語を使わないようにします。
食事の時も、出来れば自分のオーダーは自分でさせるようにします。
そうすることで、通じることへの楽しさと少しばかりの自信を
身につけてほしいと思うからです。
それらのプラス思考は小さなことかもしれませんが、
意識の大小にかかわらず、子どもたちに必要なことは、彼らがその環境に
満足することであると私は思っています。
その意味では、留学生にいつも接している学校スタッフは、
上手に留学生のいいところを引き出してくれると言っていいと思います。
つづく

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