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休日コラム 学ぶことと旅-吉田松陰

吉田松陰という人は、どうやらじっとしていられない性格だったようです。
また、学んだことを人に伝えることがとても好きだったようです。
30歳という短い生涯のなかで、彼が松下村塾前任者から引き継いだのは、
何と安政四年(1857年)からの1年くらいだそうで、
この間に日本を動かした多くの人材を松陰は松下村塾で育てています。
歴史は知れば知るほど、人を驚かせます。
彼は生涯で6回の旅を経験しているそうです。
また、11歳の時にすでに藩主に対して講義をしたそうですから、
学び好きであり、教え好きだったのでしょう。
海外密航を企て、藩に戻り投獄された時も、居合わせた囚人たちに
「孟子」などの講義を行ったそうです。
どのような境遇にあっても、彼は自分が好きで信じたことを
「絶対に」止めない人物だったのだと思います。
学ぶことと旅が留学で実現できないかと考えています。
ボーディングスクールへの留学は、この二つが組み合わさって
成り立っているといっていいと思います。
感謝祭休み、冬休み、春休み、そしてもちろん夏休み、
年に4回の大きな休みがあり、その度に留学生は旅をさせられます。
寮が閉じるから、寮生はその間、学校にいられないのですが、
旅の目的地は必ずしもわが家ではありません。
特に春休みは、多くの学校が地球上のいろいろなところへの旅を
計画して、有志の先生が生徒を引率します。
アフリカや南米の発展途上国に井戸掘りに行く、
シルクロードを旅する、
アマゾン川を下る、
ヨーロッパの歴史遺産を見て回る、
などなど、旅のメニューは盛りだくさんです。
さて、学ぶことはどうかというと、
松陰さんの学びを刺激したのは、当時の日本の情勢と、
彼の周りの人々であったと思います。
学ばずにはいられない。そして、日本を変えなければいけないという
彼の衝動が、やがて1年という短期間の間に若者たちを感化し、
明治維新の原動力を生み出していくわけです。
彼は、それぞれの塾生をよく観察して、その良いところを
伸ばすことに専念したといいます。
欠点を指摘して、それを修正するような教育は行わなかったようです。
ボーディングスクールの教育も長所を伸ばすという点においては、
全く同じと言えます。
中学、高校時代の学びは、好きなことだけをやっていれば済む
ということではありません。
たくさんのことを覚えなければいけませんし、
その量に圧倒されてしまい、「やる気にならない」人がほとんどかもしれません。
「人間には無限の可能性がある」と松陰さんは言いそうです。
それをどこで、どのようにして探すか、異文化での経験が、
人の可能性を引き出すきっかけ作りに大きい貢献するのは間違えありません。

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