留学コンシェルジュ

親の意識と子の意識-4

<前日のブログに続きます>
留学というわが子への教育的先行投資に対して、多くの親が子どもの将来に期待し、「親」の未来を描きます。
「なぜ親なのか、子どもの『未来』でしょ」という声はもっともです。私が言いたいことは、子どもだけの未来はあり得ず、必ず親も並行して未来に向かうということです。ですから、「子どもがこうなって、わたし(たち)がこうなる」というような人生のグランドデザインが成立するわけです。
さて、前日のブログ、私の実体験に基づくわが子の留学ケースの続きです。
息子が大学入学にほとんど興味を示さないにも関わらず、私は執拗に彼に大学入学の構図をプッシュし続けました。私にしてみれば、「留学→大学進学」は当たり前のことで、それが成立しないことがおかしいという既成概念があったからでしょう。
そんな私とつかず離れず、うまく付き合っていた息子は、それまでの人生のどこでどのようにして人とのコミュニケーション術を学んだのでしょう。今になれば、このような余裕の発言ができるのですが、息子に大学入学をさせたいと思っていた時の私は、人間としての視野が極度に狭くなっていたと思います。
「そんなことはないですよ。親は皆同じです」とは、現在お世話中のお母さんやお父さんと雑談中、プライベートなことに言及すると皆さんは私の肩を持ってくれます。ありがたいことです。
しかし、正直なところ、息子の本心を理解し、それに親として最大のバックアップをすべきであったとも、私は今になって切実に思うのです。どうしてそのように思うか、それは、息子が社会人になり、コンピュータを生かせる仕事について、まともな社会人として自活できているからです。
もし、彼が留学を終えて、進学する時に私が息子に大学進学を強要し、それを実力行使していたらどうなっていたでしょうか。もちろん、広い範囲に広がる日本の高等教育機関ですから、コンピュータを専門に研究でき、その分野の勉強もできる大学はたくさんあると思います。しかし、息子は、そもそも大学受験を目指してはいないことは、明らかだったのです。
その彼の本音を親の理屈と権力で圧倒しても、彼に良い結果が訪れたとは私には到底思えません。
つづく

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