留学コンシェルジュ

☆○ 留学生のアイデンティティ3 受け身から能動へ

<昨日のブログに続きます>
あるバイリンガル小学3年生に日本と英語圏の学校の違いを尋ねたところ、
「先生が違う」と明確に答えました。
その生徒によると、日本の場合、先生からの指示に従うことが、
とても難しいのだそうです。
You are specialやmake a differenceを認めてくれる先生であればいいのですが、
まだ日本の教育現場においては、
それを心底容認する先生は少ないのではないかと思います。
無理もありません。人クラス40人前後の生徒がいるなかで、
それぞれの個性や特性を容認して、いちいち生徒の意見に耳を傾けていれば
クラスの学習進行に大きな支障がでることでしょう。
熟練の先生であれば、クラスの生徒に一定の方向を向かせるよう、
上手にリードして、結果的にクラス全体の成績の向上させることが、
先生の手腕にかかっていると思っていることでしょう。
それを英語圏で教育を受けていた生徒に徹底するとなれば、
先生がWHYの質問攻めにあうことは必至であり、
しまいには、「先生の言うことを聞きなさい」となります。
先生の話を良く聞き、その趣旨を理解して、実行できること。
宿題や課題は的確に制限時間通りにこなせること。
自分はこうしたい、こう考えるという自己主張よりも、
全体を考えて、自分のやるべきことを決めるという、いわば
護送船団方式ともいえる団体教育は実は、小学校、あるいはそれ以前の
幼稚園から形作られているように私には思えてなりません。
それでは英語圏の小学校や幼稚園とは、それほどまでに個性尊重が
実践されているのでしょうか。
すくなくとも、英語圏の幼稚園では、いろいろな遊びの場を用意して、
こどもたちが好きな時に好きな遊びを選択できるようになっているといいます。
積み木、粘土、砂場、おままごと、ジャングルジム、それぞれの子どもたちが
自分で遊びを決めるというのが英語圏方式といえると思います。
日本の場合、いずれの幼稚園でも遊びの種類は英語圏と同様に
多種多様に取り揃えていると思います。しかし、先生というリーダーは、
クラスの全員に同じ遊びをする指導をしていきます。
このように日本の場合、一つにまとまること、生徒という構成員は
受け身であることを暗黙のうちに認め、全体の方向性の認識、
そして、そのなかでの自分の役割認識がいわゆる賢い子としての立場を
築くに至るのではないでしょうか。
英語圏の授業を参観していて思うのは、第一に圧倒的に一クラスの生徒数が
少ないということです。アメリカボーディングスクールでは、10名前後、
多いクラスでも15名ほどです。ESLのクラスやスペイン語、中国語など、
外国語のクラスは10人いません。
だから、生徒の個性や特性が生かせるのでしょうか。
英語圏においては、個性や特性が生かせるために
教育のインフラが考えられているのではないかと私は思います。
つづく

関連記事

関連キーワード

留学コンシェルジュ

TOP

株式会社KITE小学生・中学生・高校生専門の海外留学サポート イーコンシェルジュ / 運営(株)KITE〒102-0082 東京都千代田区一番町6 相模屋本社ビル7FTEL 070-8381-6486