○これからの即戦力人材6
<昨日のブログに続きます>
日本の大卒者の英語力のなさを昨日のブログで取り上げました。過去のいかなる時代にもまして、英語が好むと好まざるとにかかわらず重視されているといえる現代ですが、どうしたら、若者の英語力を総体的に上げることができるかを考えてみると、「必要」という意識を徹底して追求することのように思えます。
開業しているドクターに学歴についてうかがう機会がありました。その人は、総合病院などで数多くのドクターとのコミュニケーションを通じて、「出身大学は関係ない」といわれました。外資系の会社も、出身大学よりも、志願者の経験と実力、能力を重視するのは、当たり前になっています。
「何ができるか」、「どうしたいのか」といった根本的な質問に簡潔に答えられない人材は、受け入れる企業にとっては魅力的でないと思います。
これからの日本での就職状況はどのように変化していくか、多くの若者は不安におもっていることでしょう。
その解答の一つに妥協しない自分のやりたいことへの追求があると思います。そのやりたいことですが、大学になってから決めたのでは、遅いと思います。また、それを見つけ出すプロセスがとても重要です。自分がやりたいことは、そう簡単に見つけ出して実行できるものではありません。その大前提として、自分への深い洞察とそうせざるを得ないような精神的環境を作りがあります。
私はその環境づくりの中心となるのが中学、高校時代であると思っています。小学校時代の学校生活で子どもたちに必要なのは、親からの十分な愛情です。年齢が若い故に、言葉を覚えるスピードも相当速く、おそらく生活レベルの英語であれば、3か月もあれば十分に思います。この時期、子どもたちにとって、親から離れて暮らすことは、精神的にかなりの負担がかかると思います。
小学校6年頃から中学校にかけては、子どもたちがドラスティックに変身できる時期です。今まで、たくさんのこの時期の子どもたちの留学をお世話してきましたが、その物理的、精神的成長の速さと大きさに私はそのつど新たな驚きを痛感します。
幸いなことに、徐々に中学、高校時代の留学について理解を示してくれる学校が出てきました。その一方で、中学時代の留学に否定的な学校が大多数を占めていることも現実であると思います。
中学時代の留学は明らかに子どもたちの世界への視野を拡げ、新たな自分の再認識と、逆境に耐えうる忍耐力、努力、適用力などを強化します。そうせざるを得ないから、そのようになります。それは、学力以前の問題です。
この学力以前の問題こそが、社会に出た時に本当に自分をサポートしてくれる強み、特性となっていくと私は信じています。