アメリカボーディングスクール Loomis Chaffee School
ボーディングスクールの入試状況の実態を、テンスクールズのひとつ、Loomis Chaffee Schoolを例にとって解説します。
ボーディングスクールレビューよりこの学校についての基本情報を示します。
総生徒数と修学学年:650人、9th~12th(卒業後1年学習制度PGあり)
創立年:1874年
寮生のパーセント:62%
留学生のパーセント:15%
教師対生徒比率:1対5
APクラス(成績優秀者を集めたクラス)の数:38クラス
寄付金総額:175ミリオンドル(約140億円)
今年のLoomis Chaffee Schoolに出願した生徒総数1688人(過去最高志願者数)、うち合格者数472人、入学生徒数220人。入学生のうち、30%が有色人種、34%が学資援助受給者、留学生は世界中から来ますが、バーレーン、ロシア、ナイジェリア、ベトナムなどの国々からも留学生を受け入れています。
学校への出願に必要な手続き等、下記に順を追って示します。スタートはアメリカで新たな学年がスタートする9月から始まります。
① オンラインによる資料請求と登録
② 学校訪問予約
③ テスト予約(SSAT、TOEFLなど)
④ 願書作成(オンラインあるいはペーパー)
⑤ 在学学校に成績証明書発行依頼
⑥ (11月15日以降で)数学、英語教師への推薦状(評価表)作成依頼
⑦ 学校授業外活動(音楽、スポーツ、趣味など)での推薦状作成依頼
⑧ 願書料(160ドル)支払のための小切手送付
⑨ 3月10日合格発表
⑩ 4月10日入学登録締め切り
⑪ 7月15日授業料支払期限
⑫ 9月上旬新学期開始
出願の締め切りは1月15日です。9月入学に対して8か月も前に出願を締め切るのは、アメリカの場合大学入試も全く同じ状況といえます。一般的にボーディングスクールが志願者のファイルをシステム登録するのは、9月以降ですから、夏休みを終えてから、新年を迎えるまでに上記①から⑧までの作業が行われます。
アメリカの大学と違って、ボーディングスクールの場合、early decision(単願による早期合格発表)は一般的ではありません。したがって、志願者は3月まで合否の発表を待たなくてはなりません。しかし、面接した担当者に嘆願扱いを申し出て、合否結果を早期に問うことは可能です。ボーディングスクールのランクが高くなればなるほど、出願者数が多くなりますから、早期に結果を出すことは難しくなります。
ランク3以下のボーディングスクールの場合、一般的に日本からの出願者は少ないですから、中国籍、韓国籍の出願者の多い国に比較すると、留学生の出身国の偏りをなくすという意味では、かなり有利であると思います。