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ボーディングスクールからの大学進学6 

<前日のブログに続きます>
昨日のブログでは、ある学生の大学進学後の体験を通じて、自分のやりたいこと探しを考えました。「自分の趣味を仕事にすることは難しいが、仕事を趣味に近づけることはできる」と言われます。志望校を選択する時に、自分がやりたいことを実現できる大学という基準があるかもしれません。
日本の大学進学の場合、全国の大学を網羅する偏差値が万能な基準となり得ますが、アメリカの場合は、数社のランキング表はあっても、偏差値という便利な物差しはありません。おそらく、州の独立性が高いのだと思います。東京のような日本の社会機能が集中している都市がアメリカにはありません。したがって、偏差値をもとにして、アメリカ全土から大学の選択をするという習慣はないのではないかと思います。
ボーディングスクールの大きな特徴として、その大半はアメリカの東海岸に集中しています。ニューイングランド地方(コネチカット州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、メイン州、ロードアイランド州)、とミッドアトランティック地方(デラウェア州、メリーランド州、ニュージャージー州、
ペンシルベニア州、ワシントンDC、ニューヨーク州、バージニア州、ウエストバージニア州)でボーディングスクール総数の2/3を占めます。
カレッジプレップと呼ばれるボーディングスクールですから、当然、アメリカのニューイングランドとミッドアトランティックには、人を引き付ける魅力のある大学もたくさんあるわけです。
それは、アイビーリーグ校だけでは決してありません。また、私立総合大学のみでもないのです。日本人ではほとんど知られていない小さなリベラレルアーツ系の大学がこの地方には密集しているといって間違えありません。
日本では、大学進学にあたり、事前の大学訪問はあまり一般的ではないと思います。最近では、いずれの大学もオープンキャンパスなどといって、訪問者を歓迎するイベントや窓口を増やしていますが、アメリカでは学校訪問は当たり前のこととして受け入れられています。都市型の大学など、訪問者が多いところでは、毎日訪問者のためのツアーが複数回組まれています。リベラルアーツ系の大学では、ツアーを組織するまでもなく、訪問者一人ひとりにたいして、入試担当者が対応しています。
それだけ、学校を訪問するということが一般的だということです。学校訪問時の印象、担当者の対応など、個別の要素をアメリカでは、偏差値よりも重視すると思います。それが、ひいては、好きなことができる、あるいは好きなことをする、もしくは、好きなことを探すという個人のニーズに答え得る機能を大学が持っていることにつながっていくのではないかと思います。

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