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高校生の留学体験 - 自然との共存(廣瀬亜希さん)

廣瀬亜希さんが一年間留学で選択した国はデンマークでした。ロスキルデという彼女が住んでいたところはデンマークのなかでも大きな町だそうです。その中心街には、ショッピングモール、図書館、駅、学校などがあり賑やかですが、彼女の通学していた高校の前の坂をずっと下がっていくと、いつのまにか森へと入るのだそうです。「町と森が融け合っている」というのが彼女のこの国に対する印象で、「森が生活空間のように見えたし、実際にそうであった」と述べています。
欧米圏の国々では、大都会は別として、町レベルでは見知らぬ人とも挨拶を交わすのが自然です。亜希さんにとっても、デンマーク語でDav(こんにちは)という挨拶は新鮮だったようです。「笑顔での挨拶は私たちのこころをさわやかにする」と彼女は語っていますが、日々の習慣のなかでも挨拶はとても大切な要素であると私は思います。
挨拶をするという簡単なことに、気づいていなかった自分自身が恥ずかしいと亜希さんは言い、緑に囲まれて、新鮮な空気を吸っているとこころがすなおになるようだという徹底した自然への回帰的思考は、日本の日常のなかでは、発見することができなかった価値観なのでしょう。
不思議なことかもしれませんが、彼女の留学体験記には、「学習」のことがひとつも書かれていません。ホストファミリーとの人間関係における悩みや苦労もないのです。言葉がどのように彼女のこころに浸透していったのかもありません。ただそこにあるのは、自然と人間の共存というテーマであり、そこに「豊な暮らし」があると彼女は痛感します。そのような社会づくりが彼女のキャリアになることを目指していることは、間違えのないことであると思います。
英語圏の中学・高校を私はたくさん訪問しました。アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、スイス、イギリスなどの国々をたくさん走り、飛びまわって痛感することは、東京の広さと人口の多さです。英語圏に関していえば、東京がダントツでトップの都会であると私は思います。人の数、そこにある社会的ないろいろな機能の集約、使い勝手、交通網などこれほど便利で豊かな都市はないと私は思っています。
そのような場所からいきなりデンマークといういわば、地球の裏側にある国で、自然を愛で、のんびりと暮らす人と出会った亜希さんの異文化体験はとてもユニークなものであったと思います。
人生の素材を改めて考える、あるいは考えさせられる時期は、ヤンガーザベター(Younger the better:若ければ若いほどいい)と言いたくなります。亜希さんの留学体験記は私に中等教育時代の一年の過ごし方の新たな概念を与えてくれます。
(*注:廣瀬亜希さんの手記は成功する留学、小・中・高生の留学2001-2002、121ページに掲載されています。)

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