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ボーディングスクール - ESLと学習全般

学校施設が毎年リノベート(刷新)され、発展途上にあるランク3.5のTilton Schoolを例にとって留学生のための英語クラスであるESL(English as a Second Language)について考えてみたいと思います。
この学校でESLを担当するのは、Anthony Monticelloさんです。彼によるとESLにはReadingとWritingのクラスがあり、英語力が足りない生徒はこのクラスを履修します。週に二回、三十分、土曜日には一時間のサポート(補習)があるそうです。
ESLのReadingとWritingで集中的に行うのは、短編小説などの読解を通じて、作者の言いたいことを理解し、それを合理的、論理的に表現する書く力を養うということになります。そこで、私は「もし留学生がクラスについていけない場合はどうするのですか」と質問をするのですが、その解答が前述したサポートシステムなのです。「それだけで足りるのですか」というのが私の次の質問になりますが、答えは「YES」しかありません。すなわち、この学校の留学生の受け入れの最低の英語力がこのようにして決定されるわけです。それを数値化するとSLEPテストで45点程度となります。英検に換算すると二級程度です。この英語力に満たない生徒は残念ながら合格出来ないということになります。
アメリカのボーディングスクールは一般的により多く勉強することが良いことという概念がありません。消灯時間が午後十一時前に設定されているので、朝早起きして勉強をするということは、日本では「素晴らしい学習意欲」として称賛されますが、ボーディングスクールでは、タイムマネジメントが足りない、あるいは、より合理的な学習方法を考えるべきといったアドバイスとなります。
国が変わると、これほどまでに勉強観も変わります。ボーディングスクールで強調されている一人ひとりの個性を伸ばすということは、単なる得意科目の成績を向上させるということではありません。スポーツ、芸術、音楽、演劇など、主要学習教科以外での学習や活動も重視されます。
ボーディングスクールが目指しているのは、バランスのとれた人であって、必ずしも有名大学に合格するための学力のみを持った生徒を作り上げることではありません。もし、そうであるとするならば、ボーディングスクールは単なる詰め込み教育を施すための施設となってしまいます。そこには、とても維持費のかかるスケートリンクも温水プールも必要ありません。空間を贅沢に使い、奇抜なデザインのアートセンターも、映画やコンサートのできる学内劇場も全く必要ありません。
彼らが目指しているのは、納得できる人生を自分で作ることができる教養と知識を備えた人を作ることであると思います。

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