留学コンシェルジュ

ボーディングスクール訪問 帰途(於:Newark Intl. Airport)

<前日のブログに続きます>
Emma Willard School
「今年九月入学の九年生の枠はあと二名残っているそうです」と斉藤さんから聞いた時、私は絶対にチャレンジしたいと思った。そして、同時に日本の学校とお母さんへの留学の説明をどうしようかと考えた。
みな、中学校を卒業してから私が留学すると思っているし、学校にも今年留学をするということは説明していない。
でも、私の気持ちはもうすでに、Emmaに飛んでいる。早く、一人でも多くの人たちと友だちになりたい。英語をマスターして、もっともっと広い世界を知りたい、ああ、私はどうしたらいいだろう。お父さんに
「学校への対応はお父さんが責任もってするから、留学時期は君が決めなさい」と言われた。斉藤さんには、
「留学をするのは、君です。学校ではありません。長い目で人生を考えてみてください。Emmaも日本の学校も、教育の原点には生徒がいるはずです。その生徒が命がけで取り組もうとしていることを、奪うような行いは教育とは言えません。私は君が本当にしたいことを応援します。」
と言われた。私のこころはEmmaを見た時から決まっているのに、ああ、このままEmmaに通えたらなあ!
以上、「本人の目線」とはいいながら、今回の学校訪問をもとにして、私の想像で書きました。そして、その要素として、私が経験した数十件の学校訪問でのエッセンスを加味しています。
コンサルタントとしての私は、10代の子どもたちを「留学」というかたちで応援するのが仕事です。そして、31年、この仕事に従事してきて到達した結論は「家族の絆」という価値観です。私の仕事はそのほとんどが親と行っているのです。子どもたちは、極端にいえば、ほっておいても自分で生きる道を探していきます。勉強が好きでも嫌いでも、スポーツができてもできなくても、芸術や音楽に特別の才能があってもなくても、彼らが「生きる」ことを、諦めるわけではありません。むしろ、今までの生きる環境から全く新たな環境で、生き生きとするのが、本来の彼らなのです。
「生きる力」を目撃し続けてきた私は、その素晴らし力をどうにか将来に反映させたいと考えています。しかし、その力が奔放で、計画性、論理性などに欠けるために、時としてオーソリティー(権威)や価値観という既存のシステムは、彼らの「生きる力」を自分たちの都合のいいように整流しようとします。
そして、彼らの力と衝突するため、若い人たちのこころはとても迷うのです。
お父さん、お母さん、家族の絆が子どもの唯一の希望です。
どうか、彼らをまっすぐに見てください。社会の既成概念にとらわれないでください。彼らがこころから感動し、好奇の目を見開いて、取り組んでいきたいと言う環境がどこかを、親の目で見極めてください。
グローバルな社会の基本となるのは、家族であると私は信じて疑いません。

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