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こころの時代の教育-先生への質問:あなたにとって最も大切なことは?

「あなたにとって、(中等)教育で最も大切なことは何ですか」、
この質問を私はボーディングスクールの先生方にします。
教える人達が何を大切にして、子どもたちに何を達成してもらいたいのか、
私が親であれば、その核心を知りたいと思います。
私の専門分野であるアメリカボーディングスクールですが、
ジュニアボーティングスクールとして、中学校に特化している学校を
現在訪問中です。マサチューセッツ州にあるヒルサイドスクールの
校長、デイビッド・ビーチャーさんに上記の質問をしました。
「あなたは、『ユニボンバー』という無差別に爆弾小包を送りつけた犯罪が過去にあったのを知っていますか」
―ユニボンバーですが。知りません。
「その犯罪者は、ハーバード、MITで3つの学位を取得したインテリでした。そのような知的な人物がなぜこのような罪を犯したのか。私は教育に携わる者が最も大切にすべきことは、教育の基本的価値観(Basic Core Values)であると思います。(人に対する)尊敬(Respect)、誠実さ(Honesty)、(社会に対する)Responsibility、共感(Compassion)などを私はあえて意図的に少人数(小5~中3:全生徒数140人:男子校)にこだわっているわが校でその基本にしています。この基本がなければ、どんなに素晴らしい能力も、また発明や発見も人々を幸せにしません」
―全く同感です。
「私たちは生徒たちの問題点を決して見過ごさないように、しています。」
―日本からの留学生は、英語もできず、自分の意見も表現することが初めはできません。どのようにして彼らの問題点を発見するのですか。
「私たちは、個々の生徒の個性、全てを把握はできませんが、今までたくさんの子どもたちを育ててきた経験があります。(創立年1901年)その経験から、子どもたちが悩んだ時の行動パターン、嬉しい時、かなしい時の様子などは、それぞれの教師が認識し、一人ひとりに対応してゆきます。
ユニボンバー事件を校長先生から聞いた時、私は日本でもオウム事件という
悲惨な事件があったことを思い出しました。
時として、私たちはあまりにも「当たり前」のことがらを
日常の中で見過ごしていることがあるのではないでしょうか。
生きてゆくうえで、人を尊敬し、誠実であり、社会的責任を負うなど、
当然のことですが、私たちは便利さや豊かさを優先してはいないでしょうか。
ビーチャー校長が、「基礎のないところに家は築けない」と言いましたが、
コアバリューは、こころの時代に、幼少のころから子どもたちに
学んでもらいたい「単元」であると私は思います。

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