USボーディングスクールの特徴-その学習内容:歴史・社会
英語科の部長からのメールに続き、ノースフィールドマウントハーモン(NMH)の歴史・社会科学部長からメールが来ました。彼からのメールは好奇心旺盛で知的な生徒に対して、社会全般そして歴史的教育を施すことに喜びを感じるとあります。
NMHでは、生徒たちが自分の学習力、創造性、運動能力、そして社会的能力に気付き、それを発揮できるような教育をしているとしています。
この部門で教える先生たちは、21世紀においては政治的、歴史的知識がグローバル社会のなかで、まっとうな市民として生きてゆくために不可欠であるとしています。それを達成するために、彼らは生徒に読解、書き方、(社会的)観察力、リサーチ力、そしてそれを分析する力を教えるとし、人類の歴史のダイナミックなドラマを生徒たちに教えることに自ら一所懸命に取り組んでいるそうです。
ここでも、読み書きの重要性が明確にされています。知識の暗記のみでないことは明らかです。
さらに、この学科の内容として、世界史、アメリカ史、心理学、アメリカ多文化の歴史、女性学、そして経済学を生徒が学習できるとし、それぞれのクラスの共通点を下記のようにまとめています。
① 重要な出来事、考え方、そして制度についての学習
② それぞれの社会に生きた個々人のおこないとその歴史についての学習
③ 歴史的、文化的変遷の原理の学習
④ 個人、団体、そして国家レベルでの意思決定のプロセスを知る
文学、宗教、芸術的な視点からのアプローチが上記の項目と統合され、それぞれのクラスに盛り込まれることは言うまでもありません。
さて、このコースを取って卒業した生徒たちは、「歴史」や「社会」について啓発され、中東の研究に没頭したり、政治の世界に入ったり、模擬国連に参加するために世界を旅したりしている人もいるそうですが、エコノミスト誌の中東特派員となったマックス・ローデリック氏はNMHの卒業生だそうです。
「NMHで皆さんは何を学ぶことに興味がありますか」、最後のパラグラフで部長先生はこれからの生徒たちに問いかけます。そして、NMHの生徒たちの学習をたたえ、
それをサポートする先生方も彼の誇りだと言うのです。彼の署名欄には、電話番号とメルアドが記載されています。
「うまいことをいうなあ」と私はつくづく思います。「うまいこと」を本気で述べているかどうか、NMHを訪問して、クリスさんと話してみたくなります。そして、私は彼に質問したい、「これからのグローバル社会において、世界はどのように変貌してゆくのか」、歴史的に見れば、かってない科学技術を人類がこの数十年間で獲得したが、「これからの社会に必要なものを一つあげるとすれば、それは何か」
いつかクリスさんとお会いします。そして、上記の解答をこのブログで皆さんにお伝えしたいと思っています。