留学コンシェルジュ

迷える青年8-お母さんの家庭戦略

<26日のブログに続きます>
父から特定された留学先の学校について、青年からの質問に
電話で答えているうちに、私は彼が父の言っていることに
反発するでもなく、受け止めて、さらには自分で分析を
始めていることに気づきました。母親にはモーレツに「理由なき反抗」
をする青年ですが、父親には「反抗」そのものがないようです。
お父さんは、「息子の留学について」ということで、私に会えば
彼の情報量は増えるわけで、よりわが子とのコミュニケーションの
幅と厚みが広がると思うのですが、今のところ連絡はありません。
私は、この経過をお母さんに報告しました。青年とお母さんの確執は、
まだ継続中のようですが、お母さんにとって、私がもたらす情報を
役に立ててもらえばと思っています。最終的には、
おそらくお母さんがお父さんの出番をより効果的に演出することに
なると思います。すなわち、お父さんと私が会い、私は青年同席のもと、
4-5校の学校について説明し、学校訪問を望む青年の意向を
反映し、訪問の時期、学校の優先順位を決定すべく話を
進めると思います。
私は自分が親になる前の「父親」というイメージと、
子どもを持ってからの現実の「父親」は全く違うものでした。
結婚当時、「父親になったら」とか、「子どもの教育プラン」といった
話を、私は膝つき合わせて、家内とはしていないと思います。
それをしてもしなくても、子どもは育ち、やがて自立してゆきます。
すなわち、子育てというのは、ほとんどのケースが「お母さん・ママ」の
担当であり、男親は外に出て「稼いでくる」という概念に
支配されていたと思います。
この青年のファミリーのお父さんもおそらくそのような
忙しく立ち働く人であると思います。ではなぜ、青年は今まで
子育て責任を一身に背負ってきたお母さんには反発するのに、
子育てから遠いところにいたお父さんには反発しないのでしょうか。
私はそこに明確なお母さんの家庭戦略があると思うのです。
お母さんが子どもたちに「父親像」を折にふれて教育したからこそ、
青年はお父さんの像を自分のこころにむすべるのだと思います。
今は、「親じゃない」と青年が特有のロジックで母親を
モーレツに批判していても、それが一生続くわけではありません。
そもそもこの世の中に一生涯、続き変わらないもの
など、「命」という概念を除いてはあり得ないと思います。
お母さんとの最後の電話は、
「あの子が私に今、謝るなんて考えられないし、私も謝るつもりはありません。斉藤さんに主人と会ってもらおうかしら・・・」
「あの人、そとづらはいいから、斉藤さん、大丈夫ですよ」
私は、お父さんと会うのが怖いわけではないのですが、あえて
お母さんが「大丈夫」というのは、「特別な理由でもあるのかなあ」と
勝手な想像をしています。
つづく

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