留学コンシェルジュ

国語の先生からの手紙

9月も半ばになりました。渡航した生徒のお母さんと雑談中に、
本人が渡航する直前に国語の先生から手紙をもらったことを
教えてもらいました。
―国語の先生からのお手紙ですか、どんなことが書かれてましたか。
「簡単なお手紙でしたけど、本人ともっと話したかったって・・・」
―先生は、どんな話がしたかったのですか。
「私もそれが不思議だったんです。うちの子、あまり話さないし・・・。国語の成績も良くはありません。でもその先生は、時々、うちの子がぼそっと話すその言葉に、独特の個性があるって。だから、もっと話したかったって書いてあったんです。」
―それは、面白いですね。私はその先生にとても興味がある。
「そうですかぁー。うちの子なんか、さらっと先生のお手紙に目を通してそれで終わりでした。」
―それが、彼の個性じゃないでしょうか。
「そうですねぇー」
というわけでお母さんにお願いして、先生からの手紙を
PDFで送っていただきました。
この仕事をしていると、時々、権威という見えない圧力に
押されることがあります。しかし、この先生はとても素直で、
自分が教えた生徒が海外に行くことに、うらやましささえ感じると
述べていました。筆致もフレンドリーというか、ざっくばらんで、
国語の先生だけあって、流れる文字に元気さを感じました。
この手紙に私は英語圏の先生にも共通している明確な個人の自己表現を
見出しました。そして、先生が教え子に点数以外に何に期待し、あるいは
興味を持つのか、その根源にはまさに「個性」の尊重があるではないかと
しみじみ思ったわけです。
これから留学する彼に、手紙を出したのは、英語の先生でも、
担任の先生でも、教頭先生、校長先生、でもなく国語の先生でした。
高校生にならんとする子どもたちは、この先生の手紙を
「どのように受け止めるだろうか・・・」と思いつつ、
「これも何かのご縁」などと言えば、「ださい」と言われそうですが、
私は、「君たちもやがてその気持ちがわかるようになる」と考えています。
そして、「ご縁」があるのであれば、この先生と留学生の再会の場を
演出できないかなとも思います。
先生が、「ねえ、どうだったガイコクの学校、楽しい、それとも
大変かな」などと聞けば、教え子は、「どっちも」と答えるでしょうか。
「楽しさと大変さ、どっちが大きいのかな」と聞けば、「楽しさも大変さも、
自分が作り出すから、楽しいほうを取ります」などと、
留学生諸君は答えるでしょうか。
日本の先生方、大所帯のクラスのなかで、ご多忙のことと存じますが、
組織でなくて、ぜひ、ご自分の見解を留学したいという生徒がいたら、
率直に伝えてあげてください。

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