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父は東大、ぼくはニュージーランド-その16 日本の大学へ

(その15、先週日曜日掲載)
日本の大学入試準備は13年生、最後の学年の6月ころから始めた。南半球は季節が逆で12月から1月が夏休みだ。新学期は2月から始まる。日本の大学は北半球の学校の終了を念頭において海外で高校を卒業をした生徒の入試を行う。南半球に留学した生徒が日本の大学を受験する場合は卒業見込で願書提出は通常最終学年の8月ころに集中する。
ぼくは都内の私立大学C大とM大の2校を受験した。ぼくの留学期間は1年半ほどだったので、AO入試受験資格のTOEFL550点以上の基準をクリアしての受験だった。小論文、面接があったが、2校とも合格した。海外生活の方が多いぼくだったが、小論文は一定の構成を学べば自分の意見を日本語で述べることは苦ではなかった。面接でも当然聞かれるのだが、なぜ留学したか、そこで何を学んだかがはっきりと相手に伝われば良いのだ。
日本の社会からはなれているので、日本のことを聞かれてもわからないというのは単なる言い訳のようにぼくは思う。日本の社会、政治、事件などについて海外に行っていたからわからないというのはおかしい。なぜわかる、わからないと白黒つける必要があるのだろうか。出題する側はたぶん、受験生に意見を求めているのであり、知っているかどうかを求めてはいないと思う。留学した生徒はたぶんそのように発想すると思う。知っていれば正解、しらなければ不正解とぼくの知っている英語圏の連中は考えもしない。ひたすら自分の意見を主張する。
試験官が求めているのは知識ではなくて、留学した生徒の考え方ではないだろうか。そして、もっと広い意味でいえば、海外生活と自分の生き方の関連を彼らは知りたいのではないだろうか。
ぼくは受験勉強という暗記中心の学習をしなかったので、勉強で苦労した経験はおおよそない。だから、合格に極端な喜びはなかった。大学では、今まで学んだことをもとにして、自分が社会に出てやりたいことのために、さらに勉強するつもりだ。C大は総合政策学部とM大は国際関係学部を受験したのだが、ぼくは周囲の予想と期待に反して規模が小さく、知名度の低いM大に進学した。理由はC大にぼくが退学した私立高校と同じ空気を感じたからだった。空気の説明は難しい。それは学校の持つ独特な文化ともいえると思う。それは、そこの学生や職員に何世代にもわたって受け継がれてきたものなのだと思う。統一された自負心とでも言うのだろうか。ぼくの五感はそれを受け付けなかった。
(つづく)

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