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ニュージーランド留学-卒業のための要件 2

ニュージーランドの高校で卒業を達成するためには、高校3年間でレベル1、2、3の必須単位を取得することがその条件となりますが、ニュージーランドでは、ディプロマ(卒業証書)という概念がイギリス同様にないということを、理解していないと次の段階に話が進みません。
一言でいえば、受身の教育から、自ら考えて進める主体的な教育への転換です。
日本のように、中学、高校が「単位制」となっていても、実際には学校から時間表が配られ、理科系、文科系、特進という大学入試のためのクラス分けが行われる、いわば受け身的な学習とニュージーランドの教育システムは、根本的に違います。
レベル1からは、履修科目を決めるのは生徒です。
ニュージーランドの高校は、商業科、工業科、普通科という分類がありません。おおよそ、どのような高校にも、それらの要素が組み込まれています。栄養学、料理全般、観光学、木工、金属加工技術、グラフィック、デザインなどの科目は、どこの学校でも選択可能と言えます。もちろん、コンピュータに関する実践学習も盛んです。基本的な扱いから、応用まで高校時代に学習できます。
ニュージーランド留学においては、大学でどのような勉強がしたいかということが明確であればあるほど、科目の履修も容易になることでしょう。しかし、留学生の現実として、留学を実行するときに、大学進学の方針が明確というケースは多いとは言えませんし、本人の英語力からしても、「大学までを考える」というのも、現実的ではありません。しかし、日々の生活のなかで、自分で「選ぶ」という作業を繰り返していると、その主体性は身についてくるものです。
ニュージーランドで15年ほど留学生のお世話をしているベテラン先生兼留学生担当者によると、いずれの科目であってもレベル3を達成した留学生は進学においても、良い結果を出す傾向があるそうです。
英語力というハンディがある日本人留学生にとって、法律、経済、商学などの分野に狙いつけた科目をニュージーランドの高校で履修し、良い結果を出すことは簡単ではありません。それが、医学、工学技術分野となれば、そのハンディはとても顕著となります。日本の大学に進学する場合は、まず、受験する大学が要求している出願条件を満たすことが、必須となりますから、まず、レベル1から3の必須単位をクリアーすることに重点を置くべきであると思います。
日本人留学生にとり、日本の普通科高校であれば、履修出来ない栄養学、旅行学(ツーリズム)、観光学(ホスピタリティー)などは、人気のクラスなのです。また、多くの高校で日本語を外国語として履修できます。日本に興味を持っている現地の生徒や初期の英語というハンディを緩和するために日本語を履修する留学生もいます。
自ら考え、実行する - このシンプルな考え方を「実行できる」環境がニュージーランドにはあると思います。

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