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#1 中学留学生の自己認識について

自己認識、英語でいうとアイデンティティ(identity)は、中等脅威機関に留学する生徒たちの将来に大きくかかわる重要な問題であると思います。日本で生まれ、育ち、高校まで教育を受けた人なら、自然に日本人としてのアイデンティティに考えを巡らすまでもなくむしろ、異文化についてどのように学ぶかが問題になります。ところが、小学校の高学年から中学校にかけて留学した人は、異文化への適応が成人に比べて格段に早いぶん、自分が何人で、どのような文化的特徴や価値観を持っているかを考える必要があるようです。
自分とは何かという哲学的思考に至らなくても、学生から社会に出た時に、どのような仕事に就くのか、そこで何を達成したいのか、そのためにはどのような準備をしたらいいのかを意識する必要があると思います。
留学すれば、日本の社会から一旦離れます。日常で日本語、日本人とは接しなくなります。日本の歴史についての勉強もしなくなります。中学、高校は第二成長期です。こころも体もどんどん成長する時期です。その時期に日本語、日本文化を維持するためには、具体的には何が必要なのでしょうか。
読書が一番のお勧めです。
漢字練習や日本語文法、古典、日本の歴史などを異文化のなかにあっても学ぶことが理想なのかも知れませんが、ただでさえ多忙なボーディングスクール生活のなかで、それらの学習を取り入れることは、相当な時間管理と克己心が必要です。それを10代半ば前の子どもたちに強いるのは非現実的です。
ボーディングスクールの良いところは、生徒の長所を伸ばしたり、可能性を追求したりすることをとても大切にしてくれることです。従って、自らの文化との関わりを無理なく持つためには、単調な学習よりも自分の好きな分野の読書が一番現実的です。
留学生の読書をサポートすることに最適なのは、彼らのお父さん、お母さんです。我が子の読書の傾向と対策を考えることは楽しくできると思います。また、自らの読書体験から勧められる本を海外に送ることも、簡単にできるようになりました。
つづく

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