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#3 東大への道とアイビーリーグへの道

<前日のブログに続きます>
アメリカの受験では、エッセイがとても重要な役割を果たします。エッセイとは、大学側からの特定の質問に対して自分の意見を文章で表現する、作文のことです。日本でいうところの小論文になります。
日本の小論文対策というのは、過去の問題から予測して自分の意見と言うよりも一般的な情報を上手に展開して理想論を述べるということの繰り返し練習のように思います。しかし、アメリカのエッセイはあくまでも「あなたの意見」という視点が重視されるように作られ、理想論よりも個人の意見を重視するように思います。
いかに数学的な能力が秀でていたとしても、その能力を本人がどのように社会のなかで発揮したいのかを自分で理解していなければ、能力は役に立つとは言えません。
いかに百科全書的な知識を生徒が有していたとしても、その知識をどのように自分自身が社会に出た時に生かすかというビジョンがなければ、知っていることが無意味になってしまうのではないでしょうか。
余談ですが、今の地上波テレビには、多くのクイズ番組があります。問題の多くは知っているかいないかを問う問題です。知っていることが多ければ多いほど高得点を挙げられます。とても難しい計算などもどれだけ早く正確に行えるかが問題にされます。結局、日本の国立大学のトップ校の現役学生や卒業生たちがクイズ番組の上位を占めることになります。
これらのクイズ番組の問題は、今の時代、スマホやパソコンがあれば、誰でも正解を答えることができます。しかしながら、テレビ上では知識の豊富な人、計算が素早くできる人が天才、秀才ともてはやされ、「さすが・・・」と拍手喝采で賞賛されるだけでなく、みなが敬意をこめてその万能ぶりを称えます。
娯楽としては、見ているほうもためになり、製作費もあまりかからないので良いのでしょうが、あくまでも知っていることと、個人の社会への参加と貢献などの実践は別のように思います。余談を終わります。
エッセイを書くという訓練は英語圏では小学校時代から行われます。その中心になるのは、一般的なオピニオンの展開ではなくあくまでも自分の考えを述べて、その理由、根拠を示すという極めて明確でシンプルなものです。
学年が高くなるにつれ、題材が多様化し、自分の意見の展開もそれに伴って複雑になります。
アメリカの難関大学の受験では、SAT、ACTなどの共通試験の点数はみな高く、成績もみなGPAが3.8以上の志願者がほとんどですから、学業における数値がたとえパーフェクトであってもそれだけでは合格の決め手にならないことは、すでに何度も述べています。
個人の意見が展開できるエッセイで独自の視点を展開することがアメリカの大学受験、特に入学の難易度が上がれば上がるほど重要になります。

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