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#4 道徳・倫理-社会としてのボーディングスクール

<前日のブログに続きます>
教育のあるべき姿の根本に道徳や倫理があると思います。
一般教科学習の下敷きとなるような人間社会の基本です。
それらは、日本では初等、中等教育において、教室で授業として生徒に
教えられていますが、果たして学ぶことと、
実践をどのように結びつけるか、とても難しく思います。
日本的受験思考で考えると、「試験にでる道徳」といった考えに短絡しそうです。
もしそのようなことになれば、教える側も受ける側もどれほど悲しく、
空しく、結果として何が残るのかと思わざるを得ません。
ボーディングスクールは、学校として生徒たちに知識を与えるための
教育を熱心にしますが、それは彼らが達成したい教育の一部です。
繰り返しになりますが、ボーディングスクールが掲げている
Whole Personという概念は、健全な人格と価値観を持って、
社会に貢献できる人をその教育によって実現することです。
したがって、ボーディングスクールのスタッフは、
人として果たすべき当然の倫理や道徳心を日々の学校生活において
実践することを念頭においています。
そのような観点から「いじめ(bullying)」について考えると、
彼らが生活するボーディングスクールというコミュニティー(社会)では、
絶対と言っていいほど看過できないことです。
そこでは、校長をはじめとして半分以上の先生が学校敷地内で住居を構え、
寮生と一緒に生活をしています。
そこにいじめがあるとすれば、生徒だけでなく先生やその家族にも影響します。
いじめのある学校という社会に誰が住みたいと思うでしょうか。
そのような社会に愛着やプライドが持てるでしょうか。
私の知る限り、日本からの留学生でボーディングスクールをいじめが原因で
去った生徒は一人もいません。
もちろん、10代の生徒たちの小社会ですから生徒同士のもめごとは必ずあります。
しかし、それらを見て見ぬふりをするのではなく、
フェアーでないことは、徹底してオープンにするのが
彼らの道徳心とも言えると思います。
彼らが作るコミュニティーに愛情と熱意が生徒と先生の間に感じられるから、
フェアーでないことを発言できる勇気を生徒が持てるのではないかと思います。
つづく

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