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ボーディングスクールの卒業式について

日本の学校に比べて、生徒数の少ないアメリカ、カナダ、スイスの中学、高校の卒業式は、おおよそ屋外で行われます。6月上旬、日本は梅雨に入る時期ですが、欧米の天気はこの時期、おおむね晴れることが多いことも屋外での卒業式に関係していると思います。
日本の学校に比べて、生徒数が少ないボーディングスクールでは、来賓の人たちの長いスピーチよりも卒業する生徒が壇上に立って、自らの感想を述べたり、学校生活について語ったりすることが大きな特徴になっていると思います。
アメリカのボーディングスクールのとてもユニークな伝統として、男子卒業生が式を終えたあとに葉巻たばこを吸うということがあります。葉巻は英語でシガーですが、卒業式が終えると、男子生徒がシガーをふかしているという光景に驚く日本の親御さんたちも多いと思います。
シガーをふかすことで、大人の仲間入りということなのでしょうが、未成年者の飲酒に対しては、極端に神経質なアメリカですが、喫煙については驚くほどに鷹揚なところがあります。
シガーは、本来、肺までその煙を吸い込むのではなく、ふかして香りを楽しむものですから、高校を卒業する男子の儀式としての葉巻の喫煙は、精神的に背伸びをしたい生徒たちの卒業式当日、一日だけの特別の遊びなのかもしれません。
しつけについては、かなりうるさいボーディングスクールも卒業式の男子の葉巻喫煙については、咎める先生はいないようです。
式が終わったあと、屋外の大きなテントの下では、通常、食事がふるまわれます。「親が学校に招待される時の食事は美味しい(普段はそうではない)」とは、多くの留学生の実感ですが、宴会よりも大雑把でラフなこの集いに、卒業生、かれらの家族、そして学校の先生、スタッフが歓談する光景が、大人数の日本の学校の卒業式では見られない光景でもあります。
卒業式への参加を考えている日本のご家族へのアドバイスは、宿の確保はなるべく早く行うことです。しかしながら、学校のある地域の宿泊場所は、かなり前から予約がとれなくなる可能性があります。そのような時は、学校から半径30キロくらいに検索範囲を広げれば、容易にホテルを確保することができます。
我が子が世話になった先生、スタッフとの挨拶や歓談は、卒業する本人が通訳をしてくれますから、問題ありません。卒業式というセレモニーそのものには、生徒の親が参加して、スピーチや解説などはしません。我が子の卒業式を楽しんで、その後、現地でゆっくりして帰国すれば、一生の思い出になることでしょう。

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