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#4 考え方の多様性-ボーディングスクール学校規則

ボーディングスクールの多様性、4回目は学校理念や教育の目的といったボーディングスクール全般の考え方について述べてみたいと思います。
ボーディングスクールの考え方を一言で表現すれば、全人格教育であることはすでに複数回このブログで述べていますが、その実践は授業を中心に行われています。暗記が学習作業の中心となることはなく、文科系の授業は先生対生徒、生徒同士の議論が盛んにおこなわれ、理科系の授業においては、実験や思考過程が重んじられることなど、将に生徒が人間的に成長できるような要素が授業そのものに含まれていると思います。
もちろん、四六時中、勉強では10代の若者にとって精神衛生上良くありませんから、週末や授業外の活動には、スポーツ、音楽、芸術ががっちりと組み込まれています。Keep them busyはボーディングスクールを運営する立場の人たちにとってかなり優先順位の高い考え方になります。
学校運営のなかで、考え方の要素として欠くことができないのが校則です。特に生徒が重大な過ちを犯したときの対応は、日本の学校とは異なるように思います。
例えば、生徒の飲酒、暴力、いじめ、ドラック使用などは、一回で退学になる可能性の高い規則違反です。このような規則違反を生徒が犯してしまった場合、学校は生徒および関係した人物から、その事実の有無、経緯などについてのミーティングを必ず持ちます。
そこで生徒が自己の規則違反を認めない場合は、徹底して事実の調査を行います。結果的に生徒の主張が認められる場合もありますが、反対に生徒が嘘をついていることが明らかになった場合は、不誠実に対しても重大な罰則が加えられることになります。
正直、誠実、責任、正義などといった意識をボーディングスクールは極めて重大に考えます。学校スタッフは、ティーンエイジャーが間違えを犯すことは、十分に心得ています。従って、それが起こってしまった場合は、その間違えから生徒たちに学ばせることを第一として考えています。それ故に、間違えを犯した生徒が、自分がしたことについて率直に認めることをとても重視するのです。
本来なら退学となるような重大な規則違反も、それを最初から生徒たちが認めて、反省の意を示すことで、罪一等を減じて、自宅謹慎1週間などという例はかなり多いと思います。
逆に言えば、たとえば喫煙を学内でしたとして、それを当事者の生徒が嘘をつき認めなかった場合、学校側は徹底的に事実を追求して、生徒の嘘が発覚した場合は、本来なら学内謹慎のところ、退学にまで発展するケースもあるようです。
生徒である前に人としてあるべき姿を明確にすることが、ボーディングスクールの根本にあり、それが実践されていると思います。

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