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ニュージーランドの医療-事故補償制度

ニュージーランドには、被害者に責任のない不慮の事故を補償する制度があります。補償の対象となるのは、ニュージーランド在住する人以外に観光等でこの国に一時的に滞在する人も含みます。
この制度を知るきっかけとなったのは、ニュージーランドの高校を卒業した生徒が、友人を訪ねてこの国を訪れた際、友人の運転する車の後部座席に乗っていて、事故に巻き込まれたことによります。
留学の場合、留学生が保険に加入することは、おおよそ学校側が自動的に手配してその費用も授業料支払い時に請求書に組み込まれるため保険のかけ忘れはありませんが、短期での数日間の訪問などの場合、保険に加入し忘れることもあると思います。
偶然なことでしたが、先週のニュージーランドへの学校訪問の際、Aucklandへ向かう国際線がその生徒と同じ便で、道中では、昔話など楽しく語らいました。自分が世話した生徒の成長を見ることは、至福の時であることは言うまでもありません。
その生徒が事故に遭遇してしまったという第一報を親から受けたのは、帰国して1日おいた日曜日の午前中でした。
すでに、本人とお母さんが国際電話で話をしている状況であったので、生命の危険がないことがわかり安心しました。次に問題になるのが、より具体的な本人の状況、帰国できる日の確定、および医療費支払いに関する手続です。
病院の名前が分かったので、電話をしました。本人を担当するドクターと話をしたかったのですが、対応してくれたのは、看護師さんでした。
検査に2日間かかり、それを終えてドクターが国際線に乗れるかどうかの判断をするとのことでした。本人とも話しましたが、首が痛いものの、自力で歩けるとのことで、ドクターの判断を待つことになりました。
医療費については、ACC(Accident Compensation Corporation:事故補償会社)を使うために、かからないとのことでした。この会社について調べてみると、1974年に事故補償法に基づいて設立されたものでした。
もし、この事故がアメリカや欧米で起こっていたのであれば、その医療費だけでも莫大な金額になっていたことでしょう。ニュージーランドという国の人に対するサポートの手厚さや、慈愛を痛感します。
まだ、事故に巻き込まれた本人はニュージーランドの病院にいます。彼が無事帰国するまでは、ご家族は安堵できないと思います。なるべく早く本人が帰国できるよう、支えてあげたいと思います。

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