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1年間でどれだけ英語力は伸びるか - 週末コラム

昨年に7年生としてジュニアボーディングスクールに受け入れられた生徒が帰国しました。1年間でどれだけ英語力が伸びたかを確認するためにSLEPテストを受けてもらいました。結果はリスニングセクションが74問中、73問の正解、読解セクションが71問中51問の正解でした。
1年間でSLEPテストのリスニングがほぼ完全になるまで伸びた生徒は珍しいのですが、おおよその生徒が74問中、間違えは10問以内になるくらいまで英語力は伸びます。中学校に入学した留学が特別にリスニングの訓練を授業中、あるいは課外で受けることはありませんが、英語環境のなかで生活していれば、誰でも「生きる力」を発揮して生活に困らない程度の英語力は得られるということがSLEPテストの結果で立証できます。
問題は読解力です。SLEP71問中、51問の正解によるスケールスコアは25になります。このスコアは英検に換算するとおおよそ2級程度となると思います。リスニングに関しては、英検1級に匹敵する伸びを示しながら、読解はまだ2級程度というのは、極めて大きな差がそこにあることが分かります。
ここから類推されることは、生きる力という人に本来備わっている能力と読む力という学習しないと得られない力には大きな差があるということです。
読解に関して、間違った箇所を検証してみました。すると、単語力不足、基礎文法力のなさが明確になりました。留学して1年、英語力に関して本人がやるべきことは明確です。すなわち、単語力を増やすこと、英語の構造を理解することです。この2つの分野を伸ばすためには、より多くの英語を読み、より多くの単語を覚えるという単純作業に取り組む以外に具体的な解決策はないと思います。
SLEPテストの長文読解のテーマの一つは、人体の骨の構成についてのものでした。カルシウムをどのように摂取したらいいか、それが食生活の偏りで不足すると骨粗鬆症(osteoporosis)になるといったことが書かれていますが、10代前半の子どもたちにはなんとも退屈で面白くもない文章です。このような文章を、毎日、コンスタントにこなしていかなければ英語力が得られないわけですが、それは年頃の若者にとって耐えがたい精神的苦痛かもしれません。それでも、取り組むしかないのですが、そのためには、苦痛の上位に希望や夢の持てる価値観念を確立しなければいけないでしょう。
明日に続く

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