留学コンシェルジュ

授業におけるデジタル化の波

今日の関東地方は凄まじい春の嵐に見舞われていますが、在宅勤務の長所を最大限に活かし家に籠もっての仕事をしております。こんな業務スタイルは1年半前までは考えられませんでしたが、今ではこんな働き方も「アリかもしれない」と思えるようになりました。そう思えるようになるまでには多少時間が掛かりました。なぜならば「通勤は毎日するもの」という先入観と昔からの慣習に何の疑いもなく従っていたからなのかもしれません。

コロナ禍において学校のあり方についても世界規模で変わりました。世界中のどこの地域でもレベルの差はあれ、学校に通わないスタイルでの授業を提供する必要性に迫られました。

日本においてはどうだったのでしょうか?日本経済新聞社の調べではコロナ禍においてオンライン授業に対応できた学校はわずか5%にとどまるという結果を公表していました。(日本経済新聞社調べ)また、授業においてデジタル教材を利用する時間についてはOECD諸国においては最下位という結果です。具体的には毎日〜週に1、2回のデジタル教材利用をする学校は全体の10%未満という数字でした。(OECD「生徒の学習到達度調査2018年調査)政府が進めるICT(情報通信技術)=学校デジタル化、いわゆる、「GIGAスクール構想」を2023年までに完了させるという目標値(現在ではコロナ禍の影響で2020年に前倒し)を掲げていながら残念な結果となっていると言わざるを得ません。

一方で私が多くの子供たちを送っているニュージーランド を見てみましょう。コロナ禍においてニュージーランドはその感染者が非常に少なく、現時点でもコントロールが出来ている世界でも数少ない国の一つですが、それでもたまに感染者が出ると地域別にそして頻繁に緊急レベルを調整してその対策に当たっています。Level2であれば学校の授業は通常通り受けることができますが、Level3になると学校に通学する事はできません。それを結構な頻度でそして状況に応じて柔軟に緊急Levelを変える事でコロナの抑え込みを効率的している訳です。

一方で学校の通学の可否が頻繁に変わる事で学校の先生たちはさぞ混乱しているのだろうと思い、親身にしている現地の先生方に現地の状況についてヒアリングをしていると返ってくるのは、「今までもずっとオンラインやデジタル教材を利用した授業をやっていたので学校通学の可否によって大きな混乱は無い」という答えです。実際にOECDのレポートを見てみると以前より80%のセカンダリースクールの先生たちはICTを活用し学生たちにデジタル教材を授業中に利用させているという調査結果が出ています。このような下地がコロナ禍において、学校をクローズすることに対する障壁も少なくなり結果的に柔軟にコロナ禍における社会活動コントロールが出来たのだと私的には分析をしています。

もちろん、対面授業の素晴らしさや重要性についてはデジタルで完全に補えるとは思えないという持論は揺るぎません。しかしながら私自身大学院の授業が途中から完全オンラインとなる中でそれでもそれを言い訳に単位を落とす訳にはいかないので、その中で出来る事をこなしました。そこで気づいた事はオンラインでもそこそこ出来る事。そして、今後グローバル企業で働く事や海外で活躍する事を考えている子供たちにとって、オンラインであっても「自分の能力を発揮する」「自己表現を対面と同じ質で出来る」能力は間違いなく求められる能力の一つになる事を実感しました。

そういった意味で、コロナ禍は教育に関わる人たちにとっては困難ではありますが、これを機にデジタルグローバリゼーションにおける「求められる人材」のあり方を考えるための良いきっかけになっているように感じます。そのためには今までの「慣習」や「こうあるべき」は一度棚上げして教育に向き合う姿勢を持つことが大事なのだと思います。

 

 

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