現役ボーディング生との再会。(日々成長していく生徒たち)
夏休み最後の週、9月に向けて再渡航をする子供たちと対面で会える最後の週でもあります。この時期になると来年度に向けてのお問合せが増えていきます。Eコンシェルジュのボーディングスクールサポートへのお問い合わせの内訳ですが、7割くらいは、初めての留学というお子様とそのご家族となっています。
初めての留学の場合は、まずボーディングスクール留学とは?という基本的な情報を提供させていただくところから始まりますが、特に初めての留学のお子様、ご家族の場合の一番の関心ごとのほとんどはこれに尽きると思います。
「うちの子がはたして、どれだけ成長できるのか?」
「しっかりと、現地の生活に馴染めるのか?」
特にコミュニケーションのベースとなる英語力については特に大きな関心が向けられます。
今日は現役留学生のケースを元に、上記の質問に対するヒントについてお話をしていきたいと思います。
先日、アメリカ留学中の生徒が夏休みの期間に日本に戻ってきていたので久しぶりにその子と一緒に食事をすることになりました。留学期間中もZOOMでは定期的にお話をしていましたが、直接会ってお話をするのは本当に久しぶりのことです。
彼は10th Gradeから初めての長期留学をスタートさせて約一年半というタイミングになります。初めて会った当初から、とても素直で特に大人とのコミュニケーションには何も問題のない生徒でしたが、初めての海外留学ということで兎に角、英語力、そして果たして現地で英語の授業についていけるのか?それが本人にとっても、ご家族にとっても不安だったようです。
入学をするためのプロセスで避けて通ることのできない、インタビューの練習をやっていても当然のことながら、英語でコミュニケーションを取ることに慣れていないので最初は四苦八苦しました。英文のエッセイも長文を書くという経験は英語の試験でもなかったようで、これも大変な苦労をして一生懸命書いたことを思い出します。
このような生徒の場合は学校選びはしっかりと英語のサポートのある学校をセレクトする必要性についてはもちろんですが、留学中に直面するであろう苦労については特に一緒にブレストをして、課題のリストアップ、その対処方法や心構えについて綿密に話し合いの時間を持ちました。
留学中は持ち前のコミュニケーション能力と得意なスポーツで寂しい思いをすることは無かったようですが、授業や同室の生徒、先生との人間関係等ではやはり色々と悩みを持っていました。
少しづつ変わってきたのは留学をしてから、だいたい一年が過ぎようとしている頃からでしょうか。そのサインはZOOMでの定期面談の時だったと思います。現在通っている学校の課題展や改善点についてとても細かく私に語ってくるようになりました。そしてそれについて先生に直接相談したり、アドバイスをもらったりして、悩みは尽きないようでした。
真剣に悩みや改善点を報告してくる私はもちろんその内容についても耳を傾けつつも、彼がそれらすべてのコミュニケーションや情報収集を全て英語でやっていることについて感激していたことを覚えています。
実際に対面で会った彼は現在(留学スタートから1年半)、英語でコミュニケーションを取ることはほとんど不自由が無くなったと言います。事実、ESLのクラス(英語の補講クラス)も来年はほぼ取らずに現地のこと同じカリキュラムを受けるとのことでした。
彼はこんなことも言っていました、アメリカでアメリカ人と伍してやっていくためにはそれなりのテクニックが必要だと。しっかりと明確な目的を持って自己主張をすること、日本語とは違う発音のトーンやスピードで話すこと、そして、自らの主張を通すために自分がどうするべきかなど、自らの経験を交えて話をしてくれました。彼は驚くべきスピードで包括的な意味合いでの「英語力」を身につけ始めていることを感じました。
子供たちは100%英語の生活の中で生活をしているため、改めて客観的に自らの英語力の上達を自覚する機会は少ないかもしれません。彼も、私が留学当初の彼の印象と比較して彼の成長点について客観的に比較をするまでは特に自らの成長については自覚はしていなかったようです。それでも彼は自分自身に身に付きつつある「自信」を持って、少しづつ自分の内部からの変化については気づいていた様です。
英語力について言えば、生徒一人一人にとって「最適な環境(学校環境)」と生徒自身が留学中に起こりうる物事に対処できるだけの「心構え」、最後に本人の「留学をする明確な目的/モチベーション」この3つが揃えば英語漬けの期間(留学期間)に比例して伸びていきます。
その英語力をベースに生徒たちは授業や日々の生活における情報、経験の吸収量を加速度的に増やしていきます。結果として、「自ら考えて行動する」「相手に的確に自分の意見を伝える」「異文化においてもそれが問題なくできる」という具体的な形を持って成長し、英語力についてもそれに付随する形で伸びていきます。