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スイスボーディングスクール訪問 TASIS

今週は、スイスのボーディングスクールを訪問しています。
最終日の訪問校はイタリア語圏、LuganoにあるTASISです。
下記、この学校の基本データを示します。
TASIS(The American School in Switzerland)
総生徒数:725人(寮生270人)
受け入れ年齢: 幼稚園~18才
創立年:1956年
寮生受け入れ年齢:12才
この学校は、卒業資格としてIBプログラムとアメリカディプロマプログラムを持っていて、寮生の受け入れは7年生からとなっています。スイスのボーディングスクールのなかで、幼稚園から高校までの機能を持っている学校のなかでは、寮生としての受け入れが7年生からというのはTASISだけです。
入学時の英語力については、8年生くらいまでならばそれほど厳密には問われません。9年生以上となると、独自の読解力と作文力を試すテストを受ける必要があります。合格できる英語力は、9年生(日本の中学校3年生)レベルTOEFL50点くらいは必要となるでしょう。
ジュニアスクールを管理している先生によると、TASISでのESLクラスは最大で3クラスを取ることができるそうです。たとえば、7年生で英語力がほとんどない場合、ESLが3クラス、数学、理科、体育、芸術(絵画あるいは音楽)という組み合わせになります。すなわち、ESLで代用できるのは英語(国語として)、歴史(社会)、そして外国語ということです。
ESLクラスは基本的には、2年間ほどで終了することを目標にしています。そうしないと高校最後の2年間はIBプログラムで良い結果を出せないからです。
TASISでは、6年生から8年生までがジュニアと呼ばれる学年になりますが、7年生、8年生の寮生は20名あまりと多くありません。その20人を管理するために8人のドームペアレンツ、すなわち寮母、寮父がいるそうです。
今日は、その20名の寮生の生活について寮担当の先生からいろいろと話を聞くことができました。
ある中国人留学生は、8年生で寮生として入学したのですが、英語力不足と順応力不足から、学年最後の今の時期になって、内在していたフラストレーションが爆発する機会が多くなり、問題解決にあたるため急遽、お母さんが学校に来るそうです。
ギリシャから来た8年生の寮生は、最初の2か月間、毎日泣き続けたそうです。そして、お母さんやお祖母ちゃんにも毎日電話して、電話口でお互いに「泣く」という状況が続いたため、それを断ち切るのに、ドームペアレンツはとても大変だったそうです。
アメリカからやって来た寮生は、言葉という点では全く問題はありませんでしたが、親もとから離れた寮生活に慣れるためにかなりの時間がかかり、精神的な自立を確立するためにカウンセラーのサポートが欠かせなかったそうです。
寮生が多くの困難を克服し自立するために、寮を管理する人々がどれほど苦労かを、具体的な例を交えながら聞いているとアッという間に時が過ぎていきます。
つづく

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