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連休コラム 旅について

松尾芭蕉は、その著書、奥の細道のなかで、
「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」と述べています。
時の流れを人とみて、旅は人生と喝破する彼は、
自分の住処に安住し続けることは、性に合わなかったようです。
連休になると人々がいろいろなところに旅をしますが、
もしかすると、みな芭蕉と同じように、旅に惹かれる習性を
人間は本来持っているのかもしれません。
自身の人生も旅を欠いては考えられないものになりました。
10年ほど、年に10回ほど英語圏の国々に旅をします。
同じ学校、同じルートを回っても、毎回の旅がそれぞれに
個性的なのは、当然のことながら、同行する皆さんが違うからであり、
めぐり合う人も違えば、見る視点も違うので、
次の旅が作れるのだと納得しています。
今日と明日、30年ぶりにモーターサイクルで千葉の息子のところに旅します。
100キロほどの距離を移動しますが、天気も良さそうで心も弾みます。
この旅を持ちかけたのは、私の実弟で、彼もまた旅の好きな人間です。
年に2回ほど、モーターサイクルで日本の北国に旅に出ます。
テントとシュラフをバイクに積んで、北海道のキャンプ地を転々と
1週間ほどの旅をするそうですが、海があれば、そこで泳ぎ、
峠にさしかかると、その頂上へと自然に足が向くようです。
バイクの旅というのは、車と違って全身に風を受け、恒にバランスを
取り続けるわけですが、この緊張感がいいのです。
スロットルのある右手は、恒に握っていなければならず、
直立不動の姿勢を1時間以上取り続けることは、確かに楽ではありません。
しかし、全身に風を受けて空間を移動することが、
精神の楽さをもたらします。
バイク復活を知人や顧客の皆さんに言うと、例外なく
「気を付けて」と言われます。
学生時代と違って、もうスピードに熱を入れる歳ではありません。
それでも、確かに車よりもリスクは高いので、安全には最優先です。
さて、今回の旅、久しぶりのことなので、
無理せずにライドを楽しみたいと思います。
そして、芭蕉のように、月日と旅を通じて、友達になれれば、
これからの人生もまた楽しいように思えます。

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