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ボーディングスクール-卒業のための必須単位-その2

前日のブログに続き、卒業を目的として、ボーディングスクールに進学することを希望する人のために、現地での学習内容をなるべく詳説します。そのために、日本とアメリカの教育の違いについて、「これだけは知っておいてもらいたい」ということを述べたいと思います。
アメリカのボーディングスクールに入学し、英語力、自立する力を身につけて、大学に進学するという教育プランを考えた場合、日本の場合と大きく異なるのが、大学受験への準備対策です。
アメリカには大学進学のための塾や予備校がありません。大学進学準備は文字通り英語で「カレッジプレップ」と呼ばれますが、プレップスクール、あるいはプレパラトリースクールというのは、ボーディングスクールの別称とも言えます。すなわち、ボーディングスクールそのものが大学進学への予備校であるわけです。
では、ボーディングスクールに行かない、一般の受験生はどうするかというと、受験対策は、高校三年(日本の高校二年)時、カレッジカウンセラーと呼ばれる、進学指導専門員からのアドバイスによって始まります。それぞれの高校が独自で行うSAT対策講座、模擬テストの実施などはありますが、SAT対策が授業としてあるわけではありません。アメリカにおいては、センター試験にあたるSATへの取り組みは、生徒一人ひとりが、カレッジカウンセラーのアドバイスを参考にしながら、独自で行うことになります。
アメリカの著名な大学は9月入学に対して、一月から二月にその願書を締め切ります。ですから、アメリカにおいて高校四年生(日本の高校三年生)は九月に新学期が始まるとすぐに願書作成の準備をしなければなりません。大学に提出する書類は、成績証明書、SATの試験結果表、推薦状、本人の志望理由書、そして願書というのが一般的です。それにインタビューが加わり、出願が完了します。この書類作成を9月から12月くらいまでに完成させ、それと並行しながら学校の通常授業を受けるわけです。
日本よりも卒業見込までの期間が半年ほど早いアメリカでは、高校四年生(日本の高校三年生)の成績はほとんど受験に反映されないといっていいでしょう。したがって、高校一年生、から三年生の成績が重要になります。ほとんどのボーディングスクールが高校三年(日本の高校二年)時に主要学習科目を置いて、本人の学力がそこで最大限発揮されるように指導をしています。
アメリカの高校四年生は、AO入試対策と、学校の授業を独立させて進めてゆかなければなりません。もちろん、すべての大学が2月で願書を締め切るわけではありません。公立、私立の大学を含めて、定員に満たなければ、9月新学期入学に対してぎりぎりまで願書を受け付ける大学も多くあります。しかし、出願が遅いことのメリットは見出せませんから、受験対策に使える年限は三年と四カ月あまりであることを、留学を希望する人も、ご家族も理解しておく必要があるでしょう。

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