2025/2/26 ボーディングスクールは生徒たちをこう見る。 生徒の特性を多面的に理解する
セカンダリースクールのスケジュールド・アドミッションプロセス(一般的に1月15日を締切とするアドミッションプロセス/入学受験)は激動の1月を終えて、ボーディング業界用語で言うところのQuite Periodに入っています。直訳すれば”静かな時期”となり、今年のアプリケーションを提出し終えた生徒たちにとってはやりきったことに対する開放感にも慣れて、今はひたすら合格発表を待つだけのタイミングとなります。
”待つだけ”というのは少し語弊があるかもしれません。私の生徒たちはこの時期も学業や課外活動で精一杯の成績を出すことに精を出していますし、コンサルとして私も少しでも合格の可能性を上げるべく裏方の仕事を進めています。
そして、合否を判断を下す学校のAdmissionについて言えば、このタイミングが年間で最も忙しく、将来自分たちの学校コミュニティの一員になる生徒の選抜に余念がありません。
アプリケーションの提出期限を過ぎてから、彼らは一人ひとりのアプリケーションを丁寧に見ていきます。日本の受験のように翌日には合否が出るようなシステムになっていないのは、これこそ、私の過去2回のブログでも触れていましたが、生徒たちを多面的に判断するからです。点数だけで生徒を判断することができればどんなに楽でしょう。それでも彼らは敢えてマニュアル的に生徒一人ひとりのアプリケーションに目を通します。それこそ平面的な紙面をこれでもかと多面的に捉えるための努力を惜しみません。
その証拠に、コンサルタントである私のところにも学校から連絡があり、追加の資料などの依頼をされることも良くあります。締切を過ぎたら一切の資料の提出はNGなどと固い事は言いません。合格の可能性のある生徒であれば、彼らよりその生徒のことを知りたくなるのは当然のことで、彼らはその目的における最善の行動を取っているに過ぎません。彼らにとってのフェアネスの考え方は日本人の考える平等とはまた違う考え方に基づいていると理解すれば、彼らの行動についてもすんなりと理解をして、対策を練ることが出来ます。
その一方で今年受験のない生徒たちはこの3月の長期休暇のタイミングで日本に帰国する子も多くいます。短い期間ですが、このタイミングで来年以降の目指す方向性、9月から色々と経験してきたことの棚卸しの為の対話の時間を持つようにしています。勉強での悩みだったり、生徒同士の悩み、先生との関係性、子供たちは色々な悩みを抱えて日本に戻ってきます。私は、彼らが経験してきたことについてしっかりとヒアリングをして、その出来事を多面的に捉えることを生徒たちと一緒に考えます。
ネガティブな感情を持ったまま留学をしていても時間がもったいない。起こったことをどうやってポジティブな経験に変換していくか?春休みタイミング的にそんな話をする機会が例年多いですが、今年もそんな時期になりました。
彼らからの愚痴や悩みをポジティブ変換する方法を一緒に考える。
これが彼らの今後のステップアップに直結することを思えばこんなにもエキサイティングな機会はありません。
彼らの帰国を心待ちにしたいと思います。
ブログではあまり深くまでは触れていませんが、具体的なアドミッションプロセスなどについて知りたい方は、弊社お問合せページよりお問合せ下さい。面談にてより詳しい情報をご提供いたします。