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留学適齢期を考える-1 

10代の留学を考えるうえで最も重要なのが異文化を通じて自分を確立することだと思います。それができれば、親子一体の教育のグランドデザインを考え、作っていくことが容易になります。
教育のグランドデザインがしっかりすれば、将来の選択肢は拡大します。中等教育時代の留学は、選択肢を末広がりに拡大します。そして、高等教育を世界に求めることができるようになります。
本来、日本で受ける教育をあえて大学に行く前に海外に切り替えるわけですから、そこには明確な理由があります。それは、本人の切なる希望と親の意思という2種類に大別されると思います。
高校留学においては、本人の希望で留学を実行するのが一般的ですが、中学時代の留学においては、本人がそれほど明確な意思を持ち得ません。親の意思で留学が実行さされるケースがほとんどと言っていいと思います。そこで問題になるのが、本人のアイデンティティーの確立時期と留学の時期です。
親子留学を自ら体験したお母さんから、子どもたちのアイデンティティーに関する興味深い話を聞くことが出来ました。
そのお母さんのお話では、現地の幼稚園に入学したお嬢さん(現在5歳、留学当初3歳)はすぐに現地の子どもたちと溶け込むことができたけれども、良いところも悪いところも区別なく受け入れてしまうそうです。
現地では女の子でもあぐらをかいてフロアに座ります。そこでの飲食も気にしません。日本の文化では、それを良しとしませんが、3-5歳くらいですと、それらを受け入れてしまいます。
小学校5年時に現地校に入学した兄は、妹とは異なり、現地のことを無差別に受け入れるということはありません。すでに「自分」が確立しつつあるからです。ちなみに、兄は現地の女の子とは絶対に結婚したくないそうです。
アイデンティティーの確立は教育のコアを形成する大切な問題です。この問題をおろそかにして単なる学力や知識を増やすための技術的な議論はとても空しいのみならず、危険でもあると思います。教育の主人公はあくまでもそれを受ける人にあって、年齢にかかわらず教育を受ける個人の人格は尊重されるべきものと思います。
つづく

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