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日曜コラム 日本の美しい「古典的文化」

先週半ばから、学校訪問に出かけていました。
ユナイテッド航空の成田―シカゴ線は空席が目立ち、
エコノミークラスは、3席1名のフラットシート状態でした。
その機内で「タイムスクープハンター」という映画を見ました。
イケメン俳優の要ジュンが、タイムワープして歴史の裏側を
描くというものです。NHKでテレビ放映されたものの映画化ですから、
テレビで彼の活躍を見た人も多いと思います。
映画化されたストーリーは、本能寺の変が舞台になっていました。
時任三郎が演じる名もない武士が主役でした。
彼は、一向一揆の鎮圧で農民への無差別殺戮を拒否して、
戦闘力としての武士の地位を追われました。そして、
本能寺の変直後の混乱した京都の街で織田方の武士として、
本来なら明智軍に抹殺されるところ、生きながらえて、
庶民の救済に尽くしていました。そこで、九死に一生を得た、
堺の商人の警護を命じられ、彼を京都から大阪まで
安全に連れ戻すという設定の映画です。
私は年に10回くらい国際線に乗りますが、毎回ではないものの、
飛行機に乗るたびに邦画を見ます。武士が主人公の映画が一つはあります。
いわゆる日本の「時代劇映画」ですが、すたれずに、何らかの作品が
作られ上映されています。
日本の時代劇映画にはとても美しい日本の文化があると思います。
その美しさとは、
いさぎよさ、
誠実さ、
強さ、
勤勉さ、
忠義さ
などです。
それは、司馬遼太郎さんをはじめ、多くの著名な時代劇作家が
愛した日本の文化です。
残念ながらテレビでは、水戸黄門も大岡越前も終わってしまいました。
古くは、素浪人月影兵庫、鬼平犯科帳、銭形平次、必殺仕置き人シリーズや、
子連れ狼などもありました。
時代劇作家が描いた日本の武士そして、庶民の世界は、
とても膨大な量と精神的奥行を持っていますから、今でも定期的に
映画の世界で取り上げられているとおもいます。
そして、それなりにペイしているから継続されているのではないでしょうか。
主君に尽くす、義のためには命も惜しまない、名誉をとても重んじるといった
日本の文化が今の日本の基礎を明治時代に築いたと思いますが、
現代の日本に武士の価値観がすんなり通じるとは思えません。
しかし、その精神の美しさは私たちを大いに刺激します。
故に、現代の若い俳優さんも「武士」を演じ切ることを以外とすんなり
受け入れているのではないかと思います。
映画は主人公のみで成り立ちません。たくさんの俳優が主人公を盛り立てますが、
私には一人ひとりの脇役さんがとても輝いて見えます。
演技力だけではないストーリーに対する思い入れのようなものが感じられます。
アメリカの西部劇がすっかりすたれてしまった現代にあり、
いつまでもすたれない日本の時代劇。
日本はとてもいい国だと思います。

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