日曜コラム 体のバランス
ロンドンオリンピックが始まりました。
私は、メダルの期待を背負った日本のアスリートたちを見るにつけ、
目標を達成した人たちはオーケーですが、
それができなかった人たちに「負けないでほしい」という気持ちを
強く持ちます。もちろん、自分に負けないでほしい。
スポーツ好きの私は、なるべく長く自分の好きなスポーツを
続けたいと思っています。
皇居外周のジョギング、剣道の稽古、そしてテニスが
現行の私のスポーツですが、いずれも続けたいと思っています。
そのためにもっとも大切なことは、無理をせずに
体のバランスを考えることと思っています。
ここ一年ほど、テニスで転ぶことが多くなりました。
人工芝のコートでは、ぎりぎりの球を取りにいく時に、足を滑らせますが、
うまく滑らずに、足が地面に突っかかって転んでしまいます。
体のバランスが悪くなっているかもしれません。
頭では、まだ球を取れると思っているのですが、体がついていかない。
意識は経験が増せば増すだけ、情報量が多くなるわけですから、
成長を続けますが、物理的な体はすでにピークをはるかに過ぎて、
意識と体のバランスが問題なのかもしれません。
同様に剣道でも、意識面では、経験を積めば積むほど、上達しますが、
それを支える体の各所の筋力は、伸び続けるとはいえません。
それでも、意識優先で無理を体に強いれば、おそらく故障してしまいます。
剣道やテニスは、肘や膝、そしてつま先などへの負担が大きいので、
長く継続するためには、体全体のバランスを考えた練習、稽古が
必要なのではないかと思い始めています。
当面、テニスでは、若い時のようには無理して球を追わない。
三ゲームごとの休憩を多めに取る。
サービスダッシュを少なくして、ストロークに集中するなど、
三、四時間のテニスの時間配分を考えて、楽しくできることを
こころがけたいと思っています。
剣道では、四十分ほどの基本練習の時の軸足を変えてみました。
いつも左足で蹴りだすところを、右足にしたのです。
すると、剣道そのものが初心者に逆戻りしてしまいました。
腰で打つといわれている剣道では、軸足の蹴りだしと右足の踏み込み、
による体重移動、そして、軸足のひきつけがどれだけ早く
スムーズにできるかで、段位が上がっていくのですが、
左右の足を変えただけで、踏み込みも引きつけもできません。
私にとっては、これは斬新な経験でした。
自分のなかで、当たり前だったことが、左右の足を変えるだけで、
今までの当たり前が吹き飛び、リセットスタートになったからです。
しかし、長い目でみれば、それはいいことなのかもしれません。
足、膝への負担を均等にすることで、極端な故障を避けることが、
できると思うからです。
試合や立ち合い稽古の時は、いつもの足に戻して足使いのバランスを取ります。
このパターンをすこし続けようと思います。
体のバランスがひいては、人生のバランスにつなげられるように、
なればいいと思っています。