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日曜コラム ある小学生の剣道稽古2

先週の日曜日、少年剣士、マサト君の続きです。
剣道を始めてから1年ほどたって、面をつけての稽古を先生から許された
小学生剣士マサト君ですが、先生からは叱られてばかり、
日本武道の代表ともいえる剣道の世界は、師匠の意見は絶対であり、
返事はYESしかありません。NOおよび、質問をする弟子はいません。
しかし、稽古が終われば、どんなに厳しい先生でも、
普通のおじさんにもどり、子どもたちと親交を交わす、
それが、私の見た日本の剣道の世界です。
さて、数週間のブランクを経て、道場に現れたマサト君、
相変わらず、先生からは、足の運びを厳しく注意され続けています。
先生:マサト、左足(軸足)が(右足の前に)出てる、何回言ったらわかるんだ。絶対に(左足を右足の前に)出すな。
マサト:ハイ
先生:右手に力が入りすぎてる。(軸になる)左手が遊んでる。それじゃ、ダメだ。
マサト:ハイ
(再度の面打ちの時に)
先生:また、歩み足だ。ダメ、やり直し。
マサト:ハイ
このようなやり取りが2-3カ月あまり続き、剣士マサトは、少しづつ
「ハイ」の声がクリアになり、大きくなっています。
「この子は、きっと剣道を続ける」私はそのように確信しました。
面をつけて半年余り、私はあえて、「マサト、勝負だ、やるぞ。3本先取」と
彼と「立ち合い」の稽古を行いました。
私は、「彼の良いところを誉めることに徹しよう」とこころに決めていました。
そして、私が2本を面で先取して、彼を奮い立たせ、
「さあ、捨てて(思い切って)面を打ってこい」と彼に促しました。
「ヤアー」の掛け声とともに、マサト君の捨て身(思い切った)の面が決まりました。
―マサト、それだ、それ、その面、いいぞ。面あり一本。さあ、こい、二本目だぞ、挽回しろ、捨て身で来い、打ちきれ、抜けろ(残心をとる)、抜けろ。
「ハイ」
―(マサト君のまだ、打ち切れていな面に)、まだまだ。それ、かかってこい。気を抜くな。捨て身でこい。(そして、思い切った面が決まり)面あり、一本、二対二だ。つぎで『勝負』、だ。さあ来い。
「ヤアー、面、」
―まだまだ、それ、かかってこい、攻めろ、攻めろ、休むな、前、前、さがったら負けだぞ。絶対前に出ろ、相手を動かせ、待つな、受け身になるな、先の気(相手より先手をとる気構え)で押せ。
―ハイ
結局、この『勝負』マサト君は私に勝てませんでした。
勝たせなかったのは、彼が「受け身」になり、攻めることよりも防御を
意識したからです。
これを剣道用語で、待ち剣といい、相手の出方を待って、
対応する剣風(スタイル)ですが、私はこの剣風が好きではありません。
さて、稽古を終えて、道場の掃除を終えた時、マサト君、私に向かい、
「先生、来週は絶対勝ちます。また、『試合』お願いします」
―そうか、よし、来週もまたやろう。
マサト君、どうやら、私に勝つことに真剣に取り組むようです。
つづく

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