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全豪オープンテニス 錦織VSフェデラー

今年最初のテニス、グランドスラム大会、全豪オープンが開催されています。
優勝候補最有力のATPランキング一位マレーと同二位
ジョコビッチ選手がベスト16を前にして、敗退するなかで、
3回戦まで徐々に調子を上げてきている錦織圭選手が、
テニス界のレジェンドともいえる元世界チャンピオン、
ロジャー・フェデラー選手とベスト8進出をかけて日曜日、対戦しました。
第一セット、ゲームカウント5-2と錦織選手が圧倒的有利に試合を進めました。
この試合を見ていた人たちは、このまま錦織が
フェデラーを押し切るのではないかと思ったのではないでしょうか。
しかし、その内容は、フェデラーのミス(Unforced error)による得点です。
そして、5セットマッチの試合は始まったばかり、
ここで錦織選手は一気に勝負に出たように思います。
あと1ゲームでセットが取れるという意識が、焦りを生み
彼から冷静さを奪ったように思います。
錦織選手の本来の持ち味は、粘り強いストロークプレーです。
とにかく、深く返球して、相手のボールが浅くなるまでチャンスを待ち、
機をみて、思い切った角度のあるボールでウィナー(ストロークエース)
で試合を作っていくというベースラインストロークテニスです。
そのためには、ストローク戦に持ち込むのが基本戦術ですが、
あと1ゲームという焦りが、ファーストサーブの確率を下げ、
結果的にフェデラーのミスが徐々に消えていくばかりか、
錦織選手のセカンドサーブに対して、フェデラーのウィナーが
多くなっていきます。
ストローク戦に持ち込んでも、浅い球でネットに出てしまい、
フェデラーにパッシングショットを許してしまいます。
どのようなスポーツでも同じでしょうが、テニスにも調子の波があります。
私は、ファーストセットの5-2という錦織選手に有利に寄せた波を
彼がうまく乗りこなせなかったことが、この試合をそれ以降の流れを
決めてしまったと思います。
第一セットは、かろうじて7-6とタイブレークの末に取ったものの、
後のセットの展開においては、フェデラーに好調、好機の波が移り、
錦織は、最後まで自分のテニスをさせてもらえない、というよりも、
しなかったように思えてなりません。
第3セットまで、私はテレビ画面に映し出される両選手のプレーに対して、
拍手、雄叫び、叱咤を繰り返しました。
2セットオールとして、最終セットになり、
解説者は、錦織の5セット目の勝率の高さを強調しましたが、
私は彼が勝てる気がしませんでした。
理由は、フェデラーが完全に調子の波にのり、勝負どころでセンターへの
ファーストサービスエースを連続で決めて、
自分のゲームを落とすことがなくなったのに対して、
錦織は、ファーストサーブの確率が下がり、彼本来のストローク戦への
リズムが崩れっぱなしだったからです。
錦織の2017年、最初のグランドスラム大会が終わりました。
第5セットは、「良くやったよ」という気持ちで見ることができました。
錦織選手はこれからも、もっと、もっと伸びると思います。
そのために、何をやったらいいのか、彼が一番良く知っていると思います。
錦織選手から自分を見失ってはいけないという人生訓を
この試合で学ばせてもらいました。
ありがとう錦織圭、そして彼のテニスにかける情熱と愛情を
これからも応援したいと思います。

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